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35ミリ磁気テープよりSACD化~「エヴェレスト」第3弾はクリップスのベートーヴェン/交響曲全集

クリップスのベートーヴェン交響曲全集

エヴェレスト・レーベルは1950年代後半に、ハリウッド映画と同じ35ミリ磁気テープを用いて、ステレオ最初期ながら驚異的な音の良さで世界のオーディオ・ファンを興奮させました。日本でも故・長岡鉄男氏が激賞して紹介したため、今日でも伝説のレーベルとして特別な存在となっています。

長くカタログから消えていましたが、オリジナル35ミリ磁気テープからSACDリマスタリングを施し、50年以上前の録音とは信じ難い鮮明なサウンドを蘇らせました。楽器の分離の良さ、生々しさもさることながら、驚くべきエネルギーに圧倒されます。5タイトルリリースした第1弾は、最新の録音に優るとも劣らぬレンジの広さ、情報量の多さ、歪みの少なさでオーディオ関係者にショックを与えました。

第3回はクリップス指揮ロンドン交響楽団によるベートーヴェンの交響曲全曲シリーズ。これまで何度も発売され、怪しげな缶入りや100円ショップ商品にまで使用されたものですが、粗悪コピーを重ねたり、再生技術がついていかなかったため真価を発揮できなかったものを、オリジナル35ミリ磁気フィルムから最新マスタリング。SACDとなり驚くべき高音質録音であることが立証されました。それによりクリップスの微妙なニュアンスまで変わり、これまでの先入観を一新してくれます。 

これらのディスクはライセンスでキングインターナショナルが独占制作・販売しております。輸入盤は存在しませんので、予めご了承下さい。
※全点日本語解説付

ウィーンのかおり香しいクリップスのベートーヴェン第1番

ベートーヴェン:
交響曲第1番ハ長調Op.21
交響曲第8番ヘ長調Op.93
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

ベートーヴェンの交響曲中、クリップスの良さが実感できるのは第1番。またウィーン古典派の名残りが感じられる優美な世界を、絶妙に表現。第8番の明るさもクリップスにぴったり。ますますクリアな響きとなり、演奏の見事さを再認識させてくれます。

新リマスタリングで微妙な陰影が感じられるクリップスのベートーヴェン第2番

ベートーヴェン:
交響曲第2番ニ長調Op.36
交響曲第4番変ロ長調Op.60
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

ベートーヴェンの交響曲第2番はクリップス向きの音楽ですが、新リマスタリングにより単に優雅なだけでなく、不思議な陰が感じられて絶妙な美しさを再認識できます。第4番もクライバーやムラヴィンスキーのような個性的演奏ではないものの、自然でおおらかな魅力に満ちています。

クリップスならではの悠然とした「英雄」

ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

クリップスの「英雄」は、力で押しまくるところのない悠然とした構えで、大きな世界に身を任せられます。その丁寧かつオーソドックスな解釈は、この作品を理解するうえで最適な演奏と申せましょう。55年前の録音とは思えぬエネルギーは伝わってきます。

正統派中の正統派、クリップスの「運命」

ベートーヴェン:
交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
「エグモント」序曲Op.84
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

クリップスの「運命」は正統派中の正統派。どこも気をてらわず、極めてまっとうですが、これこそが実は凄いこと。聴き手に何の疑問や違和感も抱かせず、安心して音楽にひたることができます。音質の向上により、細かいニュアンスや音楽の大きさが格段に増しました。

実は凄い演奏だった、クリップスの「田園」

ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

これまでクリップスの「田園」は優しく穏やかな演奏と評されてきましたが、オリジナル35ミリ磁気テープからのリマスタリングにより、メリハリに富む世界が浮かび上がりました。鳥のさえずりや嵐の描写もレンジの広さで、古いハリウッド映画を観るような印象があります。

ウィーン風のリズム感が心地よいクリップスのベートーヴェン7番

ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調Op.92
ヨーゼフ・クリップス(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

クリップスによるベートーヴェンの7番は、ロンドン交響楽団からウィーン・フィルのような響きを引き出しているのが驚き。全体にきわめてオーソドックスで、心から安心して聴くことのできる名盤。最新リマスタリングにより、クリップスの凄さを再認識できます。

絶品の第3楽章。クリップス入魂の「第九」

ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱」
ジェニファー・ヴィヴィアン(Sop)
シャーリー・カーター(Ms)
ルドルフ・ペトラク(Ten)
ドナルドソン・ベル(Bs)
ヨーゼフ・クリップス(指揮)
ロンドン交響楽団、BBC合唱団
録音:1960年1月/ウォルサムストウ・アセンブリー・ホール(ロンドン)

35ミリ磁気テープからの新リマスタリングにより、驚くべき音世界が再現されました。第1楽章の推進力、第3楽章の澄みきった世界とウィーンの香り、フィナーレの熱気と盛り上がりいずれも「優雅でおとなしい演奏」という評価を一新する凄さ。数ある「第九」のなかでも屈指の内容であることを知らしめてくれます。

カテゴリ : ニューリリース | タグ : 高音質(クラシック) SACDハイブリッド(クラシック)

掲載: 2015年04月10日 20:00