ポーランド・ジャズ最高のピアニスト=スワヴェク・ヤスクウケ新作
foto__by__Maurycy Śmierzchalski
シネマティックな音像とアンビエントなピアノの響きが話題となった『Sea』に続く、ポーランドが誇るジャズ・ピアニスト、スワヴェク・ヤスクウケ待望の最新ピアノ・ソロ・アルバム。『Sea』はバルト海沿岸出身の彼が「海」をテーマにしたイマジネイティブな組曲で、口ずさめるメロディばかりだが極めてポスト・モダンなサウンドとして絶賛された。この最新作は、彼の4歳の娘に「眠るときの音楽を聴かせて」とせがまれ、それがアイデアとなって制作された作品。
本作では通常の440kHzより低い「宇宙の周波数」「人間の心身に良い影響を及ぼす周波数」とも言われる432kHzチューニングを採用。これはバッハのクラヴィーア等に代表されるバロック時代のチューニングで、丸みを帯びた温かな音色が、連続するシーケンスフレーズに絶大な効果を与えている。またここ数年、自分の演奏がもたらす"リスナーの想像するスペース"をさらに豊かにできる音色のピアノと偶然めぐり会え、今回の録音で使用している。アンビエントだがそれ以上に極めてモダンな音楽を完成させた。
『Sea』以上に美しい旋律の繋がりと絶妙なリバーブ効果で、全曲が美しく幻想的な世界。アルバム・タイトル「SENNE (= Dreamy)」に相応しい仕上がりとなった、まったく新しいピアノ・ソロ・ミュージック表現となっている。
2016年9月 ポーランド モノクローム・スタジオ録音 (プロデュース/作曲:スワヴェク・ヤスクウケ)
掲載: 2017年01月13日 13:06