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鬼才ミハイル・リツキーの最新録音はミャスコフスキーのピアノ・ソナタ全集!

ミャスコフスキーのピアノ・ソナタ全集

ロシアの作曲家、ニコライ・ミャスコフスキー(1881~1950)は27曲もの交響曲を書いて知られています。それ以外にも弦楽四重奏曲を13曲、ピアノ・ソナタを9曲を残し、生涯をかけてソナタ形式の音楽を追求した作曲家でもありました。1920年頃まではスクリャービン、ラフマニノフ、メトネルの影響を色濃く受けた後期ロマン派風、ピアノの技巧を発揮させた作風を示し、ピアノ・ソナタ第1~3番がこの時期にあたります。

1921~33年はショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ポポフなどと同様のアヴァンギャルドな作風を示し、その激しさはピアノ・ソナタ第4番で頂点に達しています。その後は、当局からの批判もあって新ロマン主義に傾くようになり、響きも簡素となってゆきます。こうした作風の変化はピアノ・ソナタ第5~9番に反映されています。

他の旧ソ連の作曲家たちと同様に近年、再評価の機運が高まっているミャスコフスキーですが、ピアノ・ソナタの録音は、これまで数えるほどしかありませんでした。ロシアの実力者、ミハイル・リツキー(1968~)による最新録音での全集登場は、多くの愛好家に喜ばれることでしょう。

リツキーは1975年から1978年までグネーシン特別音楽学校で学び、グネーシン音楽アカデミーに進学しヴラディーミル・トロップに師事。1989年全ロシア・ピアノ・コンクール優勝後、コンクールへの出場を一切拒否。1992年よりロシア国内外で演奏活動を展開。1996年以来、2018年現在モスクワ音楽院で教えています。DENON、Decca、若林工房等から発売されたCDは高く評価されています。
(タワーレコード)

【曲目】
ミコライ・ミャスコフスキー
[CD 1]
ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.6 (1909)
ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調 Op.13 (1912)
ピアノ・ソナタ第3番 ハ短調 Op.19 (1920)
[CD 2]
ピアノ・ソナタ第4番 ハ短調 Op.27 (1924)
ピアノ・ソナタ(第5番)ロ長調 Op.64 No.1 (1944)
[CD 3]
ピアノ・ソナタ(第6番)変イ長調 Op.64 No.2 (1944)
ピアノ・ソナタ ホ短調 Op.57
歌とラプソディー(前奏曲とロンド=ソナタ)変ロ短調 Op.58
[CD 4]
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ヘ長調 Op.70(*)
ピアノ・ソナタ(第7番)ハ長調 Op.82 (1949)
ピアノ・ソナタ(第8番)ニ短調 Op.83 (1949)
ピアノ・ソナタ(第9番)ヘ長調 Op.84 (1942)

【演奏】
ミハイル・リツキー(ピアノ)
アレクセイ・ルンディン(ヴァイオリン(*))

【録音】
2017年、モスクワ音楽院大ホール、モスクワ、ロシア

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2018年05月22日 00:00