Goo Goo Dolls(グー・グー・ドールズ)、約3年振り通算12作目となるアルバム『Miracle Pill』
「このアルバムは、即効性のある修復法や治療法を必要とするすべての人達に対するコメント的な作品さ。今僕達は信じられないくらい騒々しい世界に生きていて、人々は希望を失い始めてしまっているように感じるんだ。曲を作りながら、その思いが自然と自分自身の中から零れ落ちてきたのさ」 ─ ジョン・レズニック
30年以上もバンドとして活動を続け、ホット・アダルト・コンテンポラリー・チャートにおいて実に14曲ものNo. 1楽曲やTop 10楽曲を生み出し、アルバム累計セールスは1,200万枚を超え、4度のグラミー賞ノミネートを記録する、”アメリカン・ロックの良心”ことグー・グー・ドールズ。1986年のデビュー以来、苦節10年の下積みを経て、90年代中盤から数々のメガ・ヒット・シングルを発表、”アメリカで最も有名な無名バンド”から”ベスト・アメリカン・ロック・バンド”へと成長し続けてきた彼らは、胸を打つメロディ・ラインとモダンなロック・サウンドと哀愁を帯びたバラード・サウンドで、現在も精力的に活動を続ける、まさにアメリカン・ロック・ドリームを体現するバンドだ。
大ヒットとなった98年のアルバム『DIZZY UP THE GIRL』の発売20周年を記念した2018年のツアーを経て、20年前の曲を大勢のファンの前で披露してきたジョン・レズニックとロビー・テイキャックからなるこのグー・グー・ドールズは、そこで歌われている内容と現代における生活の差に気付いていったという。そのツアーとその後の活動を通して、2019年の今の世界に対する思いが自身の中からあふれ出し、その思いを曲として表現しながら完成させたのが、この通算12作目にして前作より約3年振りに発表する最新作『MIRACLE PILL』だ。
2019年6月にアルバム・タイトル・トラックとなる新曲「Miracle Pill」を突如公開、ファンを驚かせたのだが、その後7月16日に同楽曲のオフィシャル・ミュージック・ビデオを、そして同月18日に更なる新曲「Money, Fame, and Fortune」を公開、同時にアルバム・リリース情報を公開。ピアノ・オリエンテッドなミディアム・テンポの「Miracle Pill」は、コーラス・パートの愁いを帯びたメロディを展開させ、エレクトロな要素を全面に押し出しながらもグー・グーらしさ全開のメロディを聴かせる「Money, Fame, and Fortune」でさらに世界中のファンの心を鷲掴みにしてきた彼ら。パンク・ロック・バンドとして活動をスタートさせ、その後メロディに重きを置いたギター・オリエンテッドなアメリカン・ロックを鳴らし、時代と共に様々な要素を取り入れながらグー・グー流のアメリカン・ロックを奏で続けてきた彼らが、現代版グー・グー・ドールズとも言うべきサウンドを手に、再びシーンに美しいメロディを鳴り響かせるのだ。
このアルバムに関して、ジョン・レズニックはこうコメントしている。
「何か大胆で、何か明るく輝くことをしたかった。人間同士のつながりや、人として経験し続ける絶え間ない変化といったものについて歌いたかったんだ。このアルバムに収録されている曲はこういったテーマを内包していると思うし、誰もが共感できる内容になっていると思うよ」
掲載: 2019年08月15日 17:04