10月9日更新:最終回!『アビイ・ロード』50周年記念!タワレコのビートルズ好きスタッフが選ぶビートルズ関連作品特集
選盤・コメント/人事部:土井 基
『アビイ・ロード』50周年記念エディション発売を記念して、全国のタワレコのビートルズ好きスタッフが関連作品をご紹介!『アビイ・ロード』の世界を深める一枚やザ・ビートルズ入門にも最適の一枚が見つかるかも?今回は人事部:土井 基氏の選盤、コメントでお届けします!
特にお勧めのアルバムは『ポコ』Poco
ビートルズが最後の力を振り絞って『アビイ・ロード』を作った1969年に、アメリカのウエストコースト・シーンで産声をあげたPOCOが、翌1970年にリリースしたセカンド・アルバム。ティモシー・B・シュミットが加入し、晴れて5人編成となったグループの勢いが楽しめる初期の佳作ですが、次の3作目(ライブ盤)を最後に早くもジム・メッシーナが脱退してしまうため、このラインナップでのスタジオ作は残念ながら本作が唯一。そういう意味では貴重な一枚ですね。全体的にリッチー・フューレイがグイグイ引っ張ってますが、メッシーナも名曲“You Better Think Twice”で大ハッスル。ちょっとダサめのジャケはご愛嬌…。
特にお勧めのアルバムは『ストリート・ラッツ』Humble Pie
ハンブル・パイの9作目。なぜか1枚のアルバムにビートルズのカバーが3曲も入っているのに加えて、“Rock And Roll Music”(チャック・ベリー作だがビートルズのカバーでも有名)も収録されています。ところが、ビートルズ色の強いアルバムなのかというと全然そうではなく、むしろここで演奏されているビートルズ曲、“We Can Work It Out”や“Drive My Car”は、ボーッとしてるとそれとはまったく気づかないくらい、オリジナルとかけ離れたアレンジで、ちゃんとパイの曲になっているのが面白いわけです。ちなみに、本作はなぜかベースのグレッグ・リドリーのヴォーカル曲がやたらと多く、スティーブ・マリオットとのバランス感覚が絶妙なのも特徴。異例尽くしの不思議な1枚で、パイはいったん解散してしまうのでした。
『カモン・カモン』Sheryl Crow
ロックンロールなアルバムにしたかった、というシェリル・クロウの4作目。その思惑通り、心地よいロック満載の力作。レニクラ、ドイル・ブラムホールⅡ、スティーヴ・ジョーダン、レニー・カストロ、ベンモント・テンチと、ゲスト・ミュージシャンがすごいのが特徴の一つですが、極めつけは5曲目のタイトル曲“C'mon, C'mon”でのスティーヴィー・ニックスとのデュエット。そして!次の6曲目の“It's So Easy”で共演するのは、なんとニックスの「元カレ」ドン・ヘンリー。この流れ、シュールすぎるけどなんか微笑ましくて大好きです。そうそう、シェリル・クロウは『I Am Sam』のサントラでビートルズの“Mother Nature's Son”を歌ってたりするわけですが、やっぱり根底にビートルズが流れてるからこんなにも痛快にロックできるんです!間違いない。
選盤・コメント 人事部:土井 基
50周年を迎えた『アビイ・ロード』に関する印象や思い出
『アビイ・ロード』って、実はリンゴ基準で見るとものすごく貢献度の高いアルバムだと思うわけであります。タコ庭(“Octopus's Garden”)は言うまでもなくですが、“Come Together”の特徴的なタム回し、極力ハイハットでリズムを刻まずに頻繁にタムのフィルを差し込む“Something”、そして初期の“Long Tall Sally”エンディングでも魅せた3連符連打をかっこよく決める“Oh! Darling”、さらにヴォーカルではジョン、ポールに負けない声量を披露する“Carry That Weight”と、見どころ満載のまま“The End”の渾身のドラム・ソロへと続くわけです。うん、もしかすると『アビイ・ロード』は、ジョン、ポール、ジョージがリンゴへの感謝を形にするために作ったアルバムだったのかもしれない。。。
The Beatles『アビイ・ロード』50周年記念エディション 9/27(金)発売!
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タグ : Abbey Road 50th
掲載: 2019年10月08日 15:57