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Bryan Ferry(ブライアン・フェリー)、1974年、英ロイヤル・アルバート・ホールでのソロ・ショウがライヴ盤化

Bryan Ferry(ブライアン・フェリー)

英国ロック界の粋と浪漫を体現するレジェンド、ブライアン・フェリー。昨年ロキシー・ミュージックがロックの殿堂入りを果たし、また3月には久しぶりの来日公演を行い、ここ日本のファンにもその渋さと円熟味が増したダンディズム溢れるステージを披露するなど、現在も精力的に活動を続けている。その彼の貴重なソロ初期のライヴ音源がCDとアナログで発売される。

『LIVE AT THE ROYAL HALL 1974』は、タイトルにもあるように、ブライアン・フェリーがイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで1974年に行ったライヴを収録したもの1973年、ロキシー・ミュージックの活動と並行する形でソロ・アーティストとしてのキャリアをスタートされたフェリーは、その年に『THESE FOOLISH THINGS』、そして翌1974年には『ANOTHER TIME, ANOTHER PLACE』と2作のアルバムを発表した。どちらのアルバムも、フェリーによる他のアーティストの曲のカヴァーが中心となった作品である。

ソロ・アーティストとして初めてのツアーからの音源を収録した本ライヴ・アルバムは、この2枚のアルバムからの楽曲から構成されており、ロキシー・ミュージックのライヴとはまた違った趣を醸し出している。アルバムの幕を開けるのは、ローリング・ストーンズの「Sympathy For The Devil / 悪魔を憐れむ歌」。さらにビーチ・ボーイズの「Don't Worry Baby」やビートルズの「You Won't See Me」、エルヴィス・プレスリーの「Baby I Don't Care」、ミラクルズの「The Tracks of My Tears」、そしてボブ・ディランの「A Hard Rain's A-Gonna-Fall」など幅広いアーティストの楽曲が並ぶ。ちなみにセカンド・ソロ・アルバムのタイトルトラックでもある「Another Time, Another Place」は、フェリーのオリジナル・ナンバーである。この他、フェリーが聞いて育ったような「These Foolish Things」や「Smoke Gets In Your Eyes(煙が目にしみる)」などの1930年代、40年代のスタンダード・ナンバーもフィーチャーされている。

ブライアン・フェリーがロイヤル・アルバート・ホールで初めてライヴを行ったのは、1974年12月19日だった。1972年からロイヤル・アルバート・ホールは、ロック、ポップスのアーティストが公演を行うことを禁止しており、当時多数のアーティストが会場側から拒否されていたという。1974年、『ANOTHER TIME, ANOTHER PLACE』をリリースしたブライアン・フェリーも1月31日に公演を行いたいとプロモーターが申請したところ、会場側から許可が下りなかったとの話も伝わっている。(その数か月後から徐々にポップス、ロック系のアーティストへの扉が開いていったとのこと)そうした紆余曲折を経て実現した、ロイヤル・アルバート・ホール公演。貴重な音源が45年の時を経て、今ファンの元へ届けられる――!

 

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掲載: 2020年01月21日 16:20