世界初録音!ダヴァン&ミュルーズ響~フランスのオルガニスト兼作曲家レオン・ボエルマンの知られざる“交響曲 ヘ長調”
19世紀のオルガニストが残した、知られざる交響曲
フォーレやフランクの次の世代のオルガニスト兼作曲家としてフランスで活躍したレオン・ボエルマン。僅か35歳で結核に倒れた彼が残した作品はオルガンのためのものが多く、ほかには室内楽作品が若干知られる程度。ところが、少ないながら管弦楽のための作品を残しており、その中には演奏時間が30分を超える立派な交響曲もありました。
今回その作品が初めてCDで登場します。この交響曲はサン=サーンスに捧げられており、19世紀末の作品ながら、まるで現代の映画音楽を先取りしたような響きも現れる隠れた傑作。
構成的には当時の大交響曲に及ばない点もあるとはいえ、このような先進的な側面を持つ作品が1世紀以上埋もれていたのは驚きです。
「交響的変奏曲」は当時活躍したチェリスト、ヨーゼフ・ザルモン(ジョセフ・サルモン)に捧げられた、ダイナミックで聴き応えのある作品。
「4つの小品」は、もともとハルモニウムという小型のオルガンのために書かれた曲。フランクなども作品を残す当時流行していたこの楽器のために、ボエルマンはミサ典礼文などから宗教的な表題を付した100曲以上の小品を集めた「神秘の時」Op. 29、30を出版しました。同じ年、その中から4曲を選んで弦楽用に編曲したものがこちらの作品。民謡を思わせるような素朴で美しいメロディが印象的です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
レオン・ボエルマン(1862-1897):
1-3. 交響曲 ヘ長調 Op. 24 (サン=サーンスに) …世界初録音
1. I. Introduction - Allegro con fuoco
2. II. Intermède varié : Allegro ben marcato
3. III. Récitatif et Final
4. チェロと管弦楽のための交響的変奏曲 Op. 23 (ヨーゼフ・ザルモンに)
5-8. 弦楽のための4つの小品 (「神秘の時」より) …世界初録音
5. I. Allegro
6. II. Moderato
7. III. Allegro
8. IV. Andantino
【演奏】
パトリック・ダヴァン(指揮)
ミュルーズ交響楽団
アンリ・ドマルケット(チェロ)…4
【録音】
2018年1月 ラ・フィラチュール、ミュルーズ、フランス
[国内仕様盤には日本語解説付き]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年05月25日 00:00