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田中鮎美トリオ|北欧ジャズ・シーンで注目されているピアニスト/コンポーザーのECM初リーダー作品

田中鮎美トリオ

北欧ジャズ・シーンで注目されているピアニスト/コンポーザー、田中鮎美のECM初リーダー作品がついにリリース。ECMからジャズのリーダー作品をリリースするのは菊地雅章、福盛進也に続き3人目!

2011年にオスロに渡り、ノルウェー国立音楽院のジャズ・即興音楽科に入学した田中は故ミシャ・アルペリンに師事する中、2013年に若手ベーシスト、クリスティアン・メオス・ スヴェンセンと、過去6回ノルウェーのグラミー賞受賞経験を持つドラマー、ペール・オッドヴァール・ヨハンセンに出会い、田中鮎美トリオを結成、2016年にアルバム『Memento』でデビュー。同年日本ツアーも果たしたが、本作はそれ以来5年ぶりとなる2枚目の作品。

本作も前作に続き、伝統的なジャズ・ピアノ・トリオの楽器編成を用いながらも、室内楽アンサンブルのように捉えることにより、独自のピアノ・トリオの音作りを目指した作品。「静寂と一音の持つ力」への意識が、田中の音楽表現の中で大切にしていることの一つにある。日本の伝統音楽が自然と密接に結びついてきたように、田中は自然にある音と調和できるような音楽を作ることを願っている。

本作は2019年にオスロのジャズ・クラブ「ヴィクトリア」にて録音。全7曲中4曲は、2017年に田中が書き下したオリジナル楽曲だが、本作が録音されるまでの約2年間の間にトリオで演奏していく中で曲が完成されていったとのこと。さらに3曲のインプロヴィゼーションを収録。アルバムの楽曲はメンバーのために構想され、それぞれが自由に解釈できる余白を与えながらも、音楽が向かうべき方向を強く示すことを念頭に作られた。実際に演奏する際はそれぞれの瞬間に互いの音に集中しながら、共に1つの音楽を作り上げていくことを大事にしているとのこと。

「水の中がそうであるように、静けさの中にも漲る生命の力のようなものを本作を通して体感してほしい」という田中の作るサウンドは、まさに「静寂の次に美しい音」を作り続けてているECMならではの注目作品!

<パーソネル>田中鮎美 (p)クリスティアン・メオス・スヴェンセン (b)ペール・オッドヴァール・ヨハンセン (ds)★2019年6月、オスロ、ナショナル・ジャズシーン・ヴィクトリアにて録音

 

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掲載: 2021年08月10日 16:27

更新: 2021年09月29日 12:30