ダンカム、ラージ&アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ~ダウランド:ラクリメ、或いは7つの涙
[Accademia Strumentale Italiana | Alberto Rasi 公式チャンネルより]
悠久をたゆたうヴィオールとまばゆく明滅するリュート
正攻法・ハイレベルな演奏で愛好家を唸らす名門古楽団体が
ダウランドの描いた崇高な哀しみ、畢生の名作に挑む!
ヴィオールをメインに自在な編成で活動するイタリアの名アンサンブル「アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ」。バッハの『フーガの技法』(CC-72842 / KKC-6275)、ラモーの『コンセール集』(CC-72905 / KKC-6507) に続くChallenge レーベル第3 弾はダウランドの名品『ラクリメ』!
ドイツでもフランスでも常に「お国もの」の固定観念を超えた正攻法にしてハイレベルな古楽演奏を聴かせてきた彼ら、今作も注目必至の完成度です。
ダウランドは1598 年から1606 年まで、デンマーク王クリスチャン4 世の宮廷リュート奏者を務めました。『ラクリメ、或いは7つの涙』は1603 年から1 年間ロンドンに滞在したときに出版され、クリスチャン4 世の妹アンネに捧げられています。編成はヴィオール5 パートとリュートという類を見ない珍しいもので、ダウランドの出版作品の中で唯一のヴィオール合奏曲でもあります。
スコアは各パートが向きを変えて印刷されていて、テーブル中央に置いた1 冊の楽譜を6 人の奏者がぐるりと囲んで演奏できるようになっています。これにより楽器の並び方が決まり、奏者間のコミュニケーションにも形が生まれてくるのが面白いところです。
流動的にたゆたうヴィオール合奏と装飾的で瞬発力のあるリュートが織り成す対話は、永遠をおもわせる美しさを持ちながらも、ときに刺激的で斬新。ラージ率いる盤石のヴィオール群と若き名手ジャドラン・ダンカムのまばゆい閃きに満ちたリュートが、この名作をより深く、より哀しく、よりあたたかく、現代に解き放ちます。
(キングインターナショナル)
[日本語帯・解説付き]
【曲目】
ダウランド:『ラクリメ、或いは7つの涙』(1604)
古い涙
ジョン・スーチ卿のガイヤルド
新たな古い涙
デンマーク王のガイヤルド
ため息の涙
エセックス伯のガイヤルド
哀しみの涙
ジャイルズ・ホビー氏のガイヤルド
偽りの涙
トマス・コリアー氏のガイヤルド
愛の涙
ニコラス・グリフィス氏のガイヤルド
真実の涙
ディゴリー・パイパー船長のガイヤルド
ダウランドはいつも哀しむ
ジョージ・ホワイトヘッド氏のアルマンド
ヘンリー・アンプトン卿の葬送
ヘンリー・ノエル氏のガイヤルド
ジョン・ラングトン氏のパヴァーヌ
バクトン氏のガイヤルド
ニコルズ夫人のアルマンド
【演奏】
ジャドラン・ダンカム(リュート)
アルベルト・ラージ(トレブル・ヴィオール)
アッカデミア・ストゥルメンターレ・イタリアーナ
【録音】
2023年1月19-22日、イタリア、ヴェローナ、ナザレ教会
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2023年05月26日 00:00