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ムーティ~ヴェルディ&モーツァルト:レクイエム、レスピーギ:ローマ三部作(SACDハイブリッド)~「Definition Series DIGITAL era」第3弾

ムーティ

タワーレコード・オリジナル企画盤  WARNER x TOWER RECORDS
デジタル録音の新SACD化企画 最新作!
ムーティの'80年代を代表する至高の名盤、
3つの世界的オケとの 旧EMI名盤3タイトルを復刻
最新「Definition Series DIGITAL era」第3弾
~ムーティ得意の声楽曲を中心に、世界の名門オーケストラと共に旧EMIレーベルへ収録した1980年代の珠玉の名盤3作を最新でマスタリング!各曲の音質にも拘りました
1. ヴェルディ:レクイエム、聖歌四篇*/ミラノ・スカラ座管弦楽団、ベルリン・フィル他*<1987,82*年録音>(2枚組)
2. モーツァルト:レクイエム、アヴェ・ヴェルム・コルプス/ベルリン・フィル他<1987年録音>
3. レスピーギ:ローマ三部作/フィラデルフィア管弦楽団<1984年録音>

旧EMI音源 ステレオ録音 SACDハイブリッド盤
各税込 5,280円(1)、3,190円(2,3)


今回の発売のために、最上位の基マスターに当たる本国のデジタルマスターから新規でSACD化
SACD層、CD層別々にマスタリング。2.を除き世界初SACD化、歌詞対訳付(1,2)
マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
ジュエルケース、マルチケース仕様、岸 純信氏、木幡 一誠氏による各新規解説付
オリジナル・ジャケット・デザイン使用

2024年8月24日(土)リリース予定
企画・販売:TOWER RECORDS
制作・発売:株式会社ワーナーミュージック・ジャパン   企画・協力:東京電化株式会社

株式会社ワーナーミュージック・ジャパンと東京電化株式会社のご協力による、アナログ録音のSACD化企画「Definition Series(ディフィニション・シリーズ)」に続き、EMIの初期デジタル録音に焦点を当てた新企画「Definition Series DIGITAL era」を2024年5月に立ち上げました。この企画は1980年代初期から約20年分にあたるデジタル録音期のSACD化を行う企画で、これまで複数の別レーベルと同じ内容で始めていましたが、様々な検証を得て、いよいよ名盤の宝庫であるEMI音源他にも取り組みことにしたものです。第1弾は人気のテンシュテットとベルリン・フィルとのEMI音源を3タイトル発売し、7月発売の第2弾ではテンシュテットのマーラー・ライヴ2作を取り上げました。今回の最新第3弾ではデジタル録音初期からも名盤を多く輩出しているムーティの'80年代の録音3点をリリースします。新規で本国のデジタルマスターから入念なマスタリングを経て完成した今SACDハイブリッド盤も注目です。尚、経緯等含め後述の「今回の制作に関しまして」の一文も参照ください。今回も最新で音楽的見地を持ってマスタリングを行いました。各アルバムを比較の上、音質をご確認ください。
本国のオリジナルマスターを使用した最新のマスタリング含め、パッケージとしての作りに拘りました。現在における最高音質を目指して、今回もクラシックの盤歴を輝かしく飾る、まさに名盤中の名盤を復刻します。
<今回の制作に関しまして>
これまでタワーレコードによる当Definition SeriesのSACD企画は、アナログ録音で収録された本国のアナログ・マスターテープを使用して最新でハイレゾ化を行ったマスターを元に復刻を行ってきました。例え過去にSACD化されたことがある音源でも、マスタリング含む工程を最新で行うことにより、従来を超える音質や鮮度を獲得してきたことはご存知の通りです。
しかしながら、1970年代後半から徐々にスタンダードとなったデジタル録音時期、特に巨匠と呼ばれた指揮者や演奏者がまだ多く存在していた最盛期にも多くの名盤が存在します。特に晩年の最高のパフォーマンス時期に収録された盤が、ちょうどデジタル録音の最初期に当たっていたというケースは多く、過渡期のデジタル録音の音質を残念に思うケースも多いのではないでしょうか。録音史的には最盛期とも言えるこの時期の録音スペックは、現在では物足りない(捉えきれていない)のではという指摘があることは確かです。その時期の音源を再生するにはCDスペックが相応しい、もしくは十分であると考える方も少なくありません。
一方、ハイスペックで聴くことができないその"失われた時代"の音質を何とかして向上できないか、という試みもこれまでマスタリングや物理的なCDプレス過程等では多く行われてきました。しかし、元々収録されたスペックや録音状態からアナログ音源を最新で復刻した時と比較すると、アナログ録音の最新復刻のような劇的な改善とまでは至らなかったとも言えます。
そのような中、他社レーベルで“画期的なハイレゾ・アップコンバート技術"の実用化を行っていたことがわかりました。CDへの応用はほぼない状況でしたが、2020年から一部試験的にタワーレコード企画盤で実装化を行い、本格的に2022年からデジタル音源のSACDハイブリッド化企画をスタートするに至りました。その後別のレーベルでの音源でも同企画をスタートさせ市場での好意的な反応も得ることができました。そして旧EMI音源でもさらなる検証とテストを行った結果、元の録音状態にもちろん左右されるものの、概ねハイレゾに耐えうる可能性があることも確認し、このDefinition Seriesでも本国のマスター音源を使用してデジタル録音の高音質化を行い最新のマスタリングを施した上で、満を持してSACDハイブリッド化企画を開始することにしました。
今回のデジタル初期音源復刻では、個々の音質差以上に音場間の向上や音離れが良くなり、解像度も高まりました。また、程度の差こそあれステージが従来より近く感じられ緊密感も増しています。SACD層に限らずCD層でも最新マスタリングを反映させていますので、その効果を確認できると思います。音質差は元の録音状態によることや、最も成功したアナログ録音の最新復刻時のような劇的な変化とまでは言えないものの、従来の復刻に勝るとも劣らない音質を獲得できることを確信し、本格的に企画を進行して行くことにした次第です。レコード史的にもひとつの最盛期にあたる1980年代初期から約20年間分のデジタル録音期にスポットを当てたSACD化新規企画として、新シリーズ名は「Definition Series DIGITAL era」としました。
これにより初期デジタル録音をより良い音でお届けできることになったと思います。"失われた時代"の名盤を失われた音楽に決してさせない、むしろ音楽的に恵まれた時代の音源を積極的に復刻するひとつの重要な方法として今後も様々なチャレンジを図りつつ、豊かな時代の素晴らしい音源をリスナーの元へお届けして行く所存です。
北村 晋(Tower Records Japan Inc.)
~「ディフィニション」とは、解像度や鮮明さ、を表す単語。一般的には「ハイディフィニション」の略称で、主にテレビ画面などにおける表示が、高精細・高解像度であることにも用いられますが、音源におきましても、ハイレゾ化が進んだ現代の音楽環境から求められる要望に応えるべく、タワーレコードがこれまで発売してまいりましたオリジナル企画盤の延長として、新たに定義したシリーズです。
*下記商品の仕様、発売日等は予告なく変更する場合がございます。

ムーティ

ヴェルディ:レクイエム、聖歌四篇<2024年マスタリング>(SACDハイブリッド)
リッカルド・ムーティ、ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、シェリル・ステューダー、ドローラ・ザジック、
ルチアーノ・パヴァロッティ、サミュエル・レイミー、アーリーン・オジェー、他

[TDSA-10011/2 (2SACDハイブリッド) 5,280円(税込)] POS: 4943674397457


【収録曲】
<DISC1>
1. ジュゼッペ・ヴェルディ:レクイエム(第5曲まで)
<DISC2>
1. ジュゼッペ・ヴェルディ:レクイエム(第6曲から)
2. ジュゼッペ・ヴェルディ:聖歌四篇
【演奏】
シェリル・ステューダー(ソプラノ)、 ドローラ・ザジック(メゾ・ソプラノ)、
ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)、 サミュエル・レイミー(バス) 以上(1)
アーリーン・オジェー(ソプラノ) (2)
スウェーデン放送合唱団 (1)、ストックホルム室内合唱団 (1,2) (合唱指揮:エリック・エリクソン) (1,2)
ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ジューリオ・ベルトーラ) (1)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (2)
リッカルド・ムーティ(指揮)
【録音】
26 & 29 June 1987, Teatro alla Scala, Milano [Live recording] (1)、 13 & 14 November 1982, Philharmonie, Berlin (2)
【Original Recordings】
Producer: David Groves (1)、John Mordler (2)、 Balance Engineer: John Kurlander
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI)

ムーティが渾身を込めた1987年スカラ座管との壮絶な"ヴェルレク"ライヴと、ベルリン・フィルとの精緻な“聖歌四篇"を世界初SACD化!充実の声楽陣、気迫溢れる随一の名盤を最新復刻。デジタル録音のSACD化企画第3弾!新規解説、歌詞対訳付

 ムーティはこの曲を得意とし、いずれも素晴らしい演奏を残しているなかにあって、飛び抜けて高い評価を得ているのがこの1987年収録のミラノ・スカラ座管弦楽団他とのEMI音源です。EMIでは1979年のフィルハーモニア管弦楽団とのセッション録音以来2度目となる当盤は、ライヴならではの熱気と緊迫感を備えた稀に見る名演。魅力的な独唱陣や鮮烈なオケ含め、ムーティらしい溌剌した指揮が全てを統率している様はまさに圧巻!今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説、歌詞対訳付。
 このライヴでありながらも完成度の高い演奏はムーティならではであり、ヴェルディに並々ならぬ熱意を持って挑んでいるのが伺えます。1979年の最初のEMIへの録音以降も各地で演奏を行っており(2021年にはバイエルン放送響とのライヴ盤もリリース)、演奏頻度も高いと思われますが、その中でもとりわけ素晴らしいのがこのスカラ座管弦楽団・合唱団との1987年ライヴです。前年にアバドの跡を継ぎスカラ座の音楽監督に就任後、内外共に様々な課題に取り組み、強力な改革を行っていた中で実現したライヴであり、この盤の成功が演奏レヴェル的にも当時のスカラ座の名誉回復に大きく貢献したことは否めないのではないでしょうか。ライヴでありながらも合唱・オーケストラ含め高い技術力と緊張感を融合した素晴らしい演奏となっており、最高水準の"ヴェルレク"を聴かせてくれます。後のシカゴ交響楽団との2009年のライヴ盤も素晴らしいですが、総合的にバランス感覚と当時の雰囲気、ライヴならではの臨場感含め、歴史に残る演奏であることは確かで、とりわけ合唱はムーティの意向に沿って集中力が高く、楽曲を噛み締めた演奏を披露しており、これだけでも聴く価値が高いと言えます。尚、今回のカップリングでは、余白に1982年にベルリン・フィル他と収録した「聖歌四篇」を収録しました。こちらはセッション録音で音質は異なりますが、ムーティならではの厚みのある演奏です。音像や余韻は異なりますが、同じムーティのヴェルディの声楽作品として外せない録音ではあることは間違いありません。

※ 世界初SACD化、歌詞対訳付
※ SACDハイブリッド盤
※ スリムケース仕様
※ 2024年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:岸 純信氏(新規解説) 、解説書合計24ページ

ムーティ

モーツァルト:レクイエム、アヴェ・ヴェルム・コルプス<2024年マスタリング>(SACDハイブリッド)
リッカルド・ムーティ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、パトリシア・パーチェ、ヴァルトラウト・マイヤー、
フランク・ロパード、ジェームズ・モリス、スウェーデン放送合唱団、ストックホルム室内合唱団

[TDSA-10014 (1SACDハイブリッド) 3,190円(税込)] POS: 4943674397471


【収録曲】
1. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626
2. ヴォルフガング・アナデウス・モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618
【演奏】
パトリシア・パーチェ(ソプラノ)、 ヴァルトラウト・マイヤー(メゾ・ソプラノ)、
フランク・ロパード(テノール)、 ジェームズ・モリス(バス) 以上1
スウェーデン放送合唱団(合唱指揮&オルガン:グスタフ・ショークヴィスト)、ストックホルム室内合唱団(合唱指揮:エリック・エリクソン)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
リッカルド・ムーティ(指揮)
【録音】
14 & 15 February 1987, Philharmonie, Berlin
【Original Recordings】
Producer: James Mallinson、 Balance Engineer: John Kurlander
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI)

最高水準の合唱団とベルリン・フィルという理想的な共演陣を得たこの曲屈指の名演!冷静なムーティがモーツァルトの音楽性を真に引き上げた、奇跡的なまでの理想的演奏!デジタル録音のSACD化企画第3弾!新規解説、歌詞対訳付

 ムーティ壮年期の圧倒的名演!カラヤン時代末期のベルリン・フィルによる神がかった超絶演奏もさることながら、エリクソン他が率いるスウェーデン放送合唱団とストックホルム室内合唱団という、世界最高水準の合唱団を得てこそ実現した屈指の名盤。適度な熱気と緊張感ある各曲の演奏、高い技術が高次元で融合した稀に見る演奏です。併録の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の天国的な美しさも含め、理想的な録音を最新のマスタリングを得てSACDで再構築。今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説、歌詞対訳付。
 このアルバムは、EMIへの録音初期からケルビーニを初めとした宗教曲を数多く録音しているムーティが満を持してベルリン・フィルという"世界最高の楽器"集団と共に、同じく当時の合唱界の世界最高水準に達した団体のひとつと言っても過言ではないスウェーデン放送合唱団とストックホルム室内合唱団を率いた超名盤です!1987年2月録音の当盤はカラヤン時代の最終期のベルリン・フィル、とりわけ歴代の最高水準の名手達が主要ポストに君臨していたまさに最終黄金期にEMIによって収録された音源であることと、当時40代半ばでありながらも既に世界中の主要オーケストラと数々の名演を繰り広げていた寵児、ムーティがモーツァルトの名曲を一層引き立てた名演ということにより、リリース以来、多くのリスナーによって支持されてきました。モーツァルトのレクイエムは録音が無数に存在し、それこそ名盤も昔から多く存在している屈指の作品ですが、時代により様々な解釈やある時期からはピリオド楽器の台頭により、様々なスタイルが現在では乱立していると言ってよいほどの作品です。モダン楽器による名盤はモノラル期から多数あるなかこのムーティ盤が評価される理由は、過去から脈絡と受け継がれてきたその完成されたスタイルの最終形、というだけではなさそうです。そこにはムーティならではの合唱に対するコントロールと統率力の高さ、ソリストやオーケストラ全体に対する手綱の妙や曲自体の確固たる読み込みと冷静なまでの対応力の高さが上げられるでしょう。その意味も含めこの演奏も一期一会的な意味合いを持つ、類まれな録音と言えるのではないでしょうか。特に最後に収録された「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は曲自体も含めまさに天国的な高みに達している名演です。

※ 歌詞対訳付
※ SACDハイブリッド盤
※ ジュエルケース仕様
※ 2024年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:岸 純信氏(新規解説) 、解説書合計12ページ

ムーティ

レスピーギ:ローマ三部作<2024年マスタリング>(SACDハイブリッド)
リッカルド・ムーティ、フィラデルフィア管弦楽団

[TDSA-10013 (1SACDハイブリッド) 3,190円(税込)] POS: 4943674397464


【収録曲】
1. オットリーノ・レスピーギ:交響詩「ローマの松」
2. オットリーノ・レスピーギ:交響詩「ローマの噴水」
3. オットリーノ・レスピーギ:交響詩「ローマの祭り」
【演奏】
フィラデルフィア管弦楽団
リッカルド・ムーティ(指揮)
【録音】
10 & 12 November 1984, Memorial Hall, Philadelphia
【Original Recordings】
Producer: John Willan、 Balance Engineer: Michael Sheady
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI)

ステレオ録音期以降での屈指の名盤であるムーティ唯一の"ローマ三部作"が待望の世界初SACD化!フィラデルフィア管の名技と、颯爽としたムーティならではの躍動感が光る決定盤!デジタル録音のSACD化企画第3弾!新規解説付

 1985年度(第23回)レコード・アカデミー賞受賞盤。トスカニーニの絶対的名盤以降、ステレオ期以降では最高の演奏と言えるフィラデルフィア管弦楽団との大名盤を世界初SACD化!連綿と受け継がれたフィラデルフィア管のこれらの曲の演奏史の頂点に君臨すると言って良い圧倒的な演奏です。重厚な音色と安定感ある金管群、そして各ソロの充実ぶりに加え、ムーティのドライヴ方ある指揮で立体的に迫るこの音源が、SACD化により一層輝きを増しました。今回の発売のために、本国のデジタルマスターから新規でSACD化を行いました。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。
 フィラデルフィア管弦楽団とレスピーギ作品の縁は深く、かのレスピーギが1926年に客演した際には「ローマの松」を演奏し、当時のプログラムにはレスピーギ自身の文章も残されていました(解説書内で木幡 一誠氏が引用)。SP時代の1941年には初演者であるトスカニーニが「ローマの祭り」を録音、これは後にNBC交響楽団と三部作を収録する前の収録でしたが、この録音以外では「祭り」のセッション録音はこれのみです。ステレオ録音期以降はオーマンディがCBSに三部作を収録。「松」と「噴水」は1968年に再録音を行いさらにRCAに移籍後の三部作のアルバムも大きなセールスになるなど、そのゴージャスな響きと完成度の高い演奏はレコード史においてもフィラデルフィア管弦楽団の「ローマ三部作」として、インパクトは絶大なものがありました。そのような中で1980年に音楽監督に就任したムーティによる同曲の録音は間違いなく就任中最も期待された録音のひとつであり、さらに慎重に準備されたことが伺えます。1984年11月に集中的に収録されたこのアルバムは、予想通り発売後に大きな話題となりました。オーマンディ時代を踏襲しながらもムーティによってさらに練られ凝縮されたかのような演奏は、世代が一部入れ替わったとは言え依然名手が多く在籍していたフィラデルフィア管弦楽団から珠玉の響きを引き出し、近代オーケストラの模範であり世界的にも最も高度な演奏技術に到達したオーケストラのひとつとして、デジタル録音時代でのベスト演奏としても高く評価されたのが本作です。もっとも、現代の最新録音と比較すれば当時のEMIのデジタル録音黎明期での音質の制限はありますが、それを大きく超える名演を現代に蘇らせるべく、今回本国のフラットな基マスターを使用し、最新でマスタリングを行いました。元の録音状態に大きく左右されるとは言え、オーケストレーションの華麗さをどこまで最新で表現できるか、本来の録音のポテンシャルを最大限引き出すべく取り組んだ次第です。

※ 世界初SACD化
※ SACDハイブリッド盤
※ ジュエルケース仕様
※ 2024年最新マスタリング音源使用(本国のデジタルマスターから新規でSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング)
※ マスタリング・エンジニア:藤田 厚生氏
※ オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※ 解説:木幡 一誠氏(新規解説) 、解説書合計8ページ