『激ロック』スペシャルコーナー【9月レコメンドアイテム】
FEVER 333 / 『Darker White』
GENRE : POST-HARDCORE, RAP METAL
パワフル且つファンキーなマインドで
社会へ変革のメッセージを叩き付ける、新体制初のアルバム!
破天荒なライヴ・パフォーマンスで日本のロック・ファンをも虜にしてきたFEVER 333が、新体制で初のアルバムをドロップ。これまでの作品よりもさらにジャンルのクロスオーバーを強めた印象で、西海岸ヒップホップへのリスペクトを込めたTrack.1、キャッチーなラウドロック・アンセムのTrack.2、スラッシーな爆走も取り入れたTrack.5等、ラップ/メタル/パンクといったバンドのルーツを打ち出しつつ、現体制ならではのパワフル且つファンキーなマインドで現代社会へ変革のメッセージを伝えている。Mike Shinoda(LINKIN PARK/Vo)がライター/プロデューサーとして参加した楽曲等、豪華コラボレーター陣にも注目。
菅谷 透【ライター推薦】
FALLING IN REVERSE / 『Popular Monster』
GENRE : POST-HARDCORE
破壊的、暴力的、なのに最高に楽しんでいて、どこかピュア
悪魔で天使な“ポピュラー・モンスター”、7年ぶりの新作!
破天荒なロック・スター Ronnie Radke(Vo)率いるFALLING IN REVERSE、7年ぶりの新アルバム! ダブル・プラチナとなったヒット・シングルのTrack.2「Popular Monster」を皮切りに、カントリー・ミュージックのスター JELLY ROLLをゲストとして迎え、イージーコアとヒップホップとカントリーをごちゃ混ぜにしたTrack.3「All My Life」、そして超高速ラップからの爆走するサビメロという伝家の宝刀が飛び出すTrack.7「Watch The World Burn」等、あまりに濃ゆい内容で、一度聴いただけでは消化できない情報量だ。激しく暴力的で、それでいて人を惹きつける人間味に溢れた、問題作で最高傑作。
山本 真由【ライター推薦】
FOUR YEAR STRONG / 『Analysis Paralysis』
GENRE : POP PUNK, ALTERNATIVE ROCK
自身の中にある変化を受け入れ、しなやかな成長を見せる意欲作!
前作でも多様な表現に挑戦し、進化を見せつけたFYSだったが、今作はさらにそれが顕著に出た“一皮むけた”作品。ポップ・パンクを軸にしながらも、ハードコアに寄ったハードな部分はキレッキレで、しかもオルタナティヴ・ロック/モダン・ロック的な渋みもいっそう増して、ポップで賑やかなだけでないディープな音楽性を見せてくれる。メロディアスなパートの世界観の作り方、ポップな楽曲でもずっしりと厚みのあるサウンド等、バンドの精神面での成長とテクニックにも磨きの掛かった、ハード面とソフト面双方のアップデート。バンドと共に年齢を重ねたファンとしては、聴く側にもアップデートの必要性を感じさせてくれる新鮮なアルバムだ。
山本 真由【ライター推薦】
WITHIN THE RUINS / 『Phenomena II』
GENRE : PROGRESSIVE METAL, METALCORE
アルバム・デビューから15年
キャリアの中でもハイライトとなるであろう7thアルバム
高度な演奏技術に裏打ちされた一糸乱れぬアンサンブル、時折差し込まれるビデオ・ゲーム風のフレーズといったような遊び心も含めて、恐らくキャリアの中でもハイライトとなる1枚であろう。本作はアルバム・デビューから今年で15年、定期的に作品をリリースし続けているマサチューセッツ州を拠点とする4人組による最新作7th。Djent的なリフも織り交ぜながら自在に変化していくヘヴィ・グルーヴ、デスコアに接近する程のブルータリティをも取り入れつつ、全体的な印象はかなりメロディアスで聴きやすいというのも特徴的で、全11曲でインストゥルメンタル・トラックを3曲含むというのは好みが分かれるかもしれないが、総じてレベルの高い見事なアルバムである。
井上 光一【ライター推薦】
STAND ATLANTIC / 『Was Here』 GENRE : POP PUNK, ROCK
PVRIS、POLARIS等参加!
ポップ・パンクの枠からはみ出て縦横無尽なサウンドで遊びまくる4作目
オーストラリア発の女性Voポップ・パンク・バンド STAND ATLANTIC。精力的な活動で、現在のHopeless Recordsのエースとも言える存在だ。そんな彼等の4枚目のアルバムは、スケール・アップし磨き上げられた完成度マシマシの快作。ポップ・パンクの枠からほとんど全身はみ出て、縦横無尽なサウンドで遊びまくっている今作は、どこから聴いてももれなく心のどこかにぶっ刺さる。メタルコア・バンド POLARISをフィーチャーした、アッパーでハードな楽曲や、PVRISとBRUSESがゲスト参加したエレクトロ/インダストリアル色強めのバキバキな楽曲等、ゲストの個性も加わってより自由な作品に。
山本 真由【ライター推薦】
ANBERLIN / 『Vega』
GENRE : ALTERNATIVE ROCK, EMO
2018年に再始動したANBERLINの10年ぶりの新作
珠玉のメロディを纏い紡がれるアンサンブルは圧巻
00年代に人気を博したUSエモ・ロック・バンドのANBERLIN。2018年に再始動した彼等が、スタジオ・アルバムとしては10年ぶりとなる新作を発表した。2022年から2023年にかけて発表した2作のEPを再構成し、ツアー活動への不参加を表明したStephen Christian(Vo)に代わりヴォーカルを務めるMatty Mullins(MEMPHIS MAY FIRE)が参加した楽曲2曲も収録されている。怒濤のようなヘヴィ・グルーヴから、さざ波のように心地よいドリーミーなサウンドまで、珠玉のメロディを纏い紡がれるアンサンブルは圧巻。Mattyが参加したキャッチーなエモ・ナンバーのTrack.7もクールだ。
菅谷 透【ライター推薦】
MANNEQUIN PUSSY / 『I Got Heaven』
GENRE : ALTERNATIVE ROCK, HARDCORE
12月に初来日公演控えるMANNEQUIN PUSSY
各所で高い評価を得ているのも納得の出来栄えの4thアルバム
フィラデルフィア出身、名門 Epitaph Recordsに所属する男女混成バンドによる、敏腕プロデューサーのJohn Congletonを迎えた4thアルバム。ささくれ立ったオルタナ・ロックを基調としつつ、幸福感あるポップも暴力的なハードコアも飲み込んだサウンドに、強烈なシャウトからスウィートなトーンまで生々しい感情を表現したヴォーカルを乗せた楽曲は、各所ですでに高い評価を得ているのも納得の出来栄え。TURNSTILE等のハードコア~オルタナを融合させたバンドのファンや、WEDNESDAYといったインディー・バンドのリスナーも傾聴に値する、間口の広い作品だ。本作を引っ提げ開催される2024年12月の初来日公演も見逃せない。
菅谷 透【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : PUNK/EMO ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2024年09月24日 15:28