オンナの価値、オンナのポップ/ロックの価値にただならぬ影響を及ぼすオトコのナニ
女子校出身のオンナのコって、話してるとなにげにわかったりするわけで。オンナだけの世界で、そこにあるルールがごくフツーだと思って成長してしまうんでしょうか? 〈世の中わかってるのよ〉とでも言いたげなナマイキ娘が多いような……スミマセン、ちょっと言い過ぎました。とはいえ、可愛いオンナ、いいオンナというものは、出来のいい竿を何本くわえたかによって決まるものではないでしょうか? オトコ社会の中で(いろんなとこ)揉まれてこそ艶が出るってものだと思います。
さて、なんかわけのわからない話になってきましたが、つまりは女性ミュージシャンの場合、まずオトコを惹きつけ(ビジネスではなく人間として)、その知恵やセンスをうまく吸収(それは、ミュージシャンからだけではなく、プライヴェートにおいても)してこそ、正しいオンナの歌、オンナの音を奏でられると。かつてaikoが取材の際に、インタヴュアーから<あなた、いいセックスしてるでしょう>と言われたことがあったそうだ。誰からも親しまれやすいポップスを歌うaikoだが、感づく人が感づく程度にセックスの匂いを含んでいることが彼女への幅広い支持、その裏付けなんだろうなと、それを聞いて感心したっけ。
さて、YUKIの場合、非常にオトコの使い方(って、ちょっとイヤな言い方だけど)に長けている。もともとジュディー・アンド・マリーというオトコ所帯に身を置いていたわけだし、旦那様もミュージシャンであるわけですから、免疫は十分。 それだけに、オトコが惹かれる魅力を無意識のうちに音楽から発信していたと思えます。『PRISMIC』制作にあたって、堀江博久が、ミト(クラムボン)が、ASA-CHANGが、高野寛が、茂木欣一が、スピッツが……と、芋づる式にオトコたちを引き寄せたのも、そんなYUKIだからこそできたワザでしょう。そして出来上がった作品はというと、オトコが聴いてもオンナが聴いても惚れ込んでしまうものに、当然仕上がっているのです。インタヴュー中にあったYUKIの「本当の愛を知ったからこそ、私はやっとこういう歌が歌えるようになったんだろうし」という言葉にしみじみですな。
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