インタビュー

時代の名盤と比較するプライマルのロック道行き

 プライマル・スクリームの歴史、それ即ちロックンロールの歴史なり。とにかく、プライマル=ボビーの出発時期がプッシー・ガロア=ジョン・スペンサーと同時期だということにはロックンロールの運命を感じるわけです。またマッドチェスター全盛期には、ストーン・ローゼスやマイ・ブラディ・ヴァレンタインの名盤に対し『Primal Scream』~『Screamadelica』というラインナップで共闘。両バンドのキーパーソン、マニとケヴィン・シールズはいまやプライマル・ファミリーとして活躍しているというわけです。そして94年に当時全盛を誇ったアメリカ・オルタナ・シーンを象徴する一枚、ベック『Mellow Gold』が登場すれば、プライマルもジョージ・クリントンと共にアメリカ南部へと潜入。21世紀を前にレディオヘッドが時代のエッジをちらつかせて新旧交代を迫れば、『Echo Deck』と二本立てのダブ煙幕でトボケ顔。とはいえリンプ・ビズキットの熱い拳を突きつけられれば逆ギレ的ロックンロールが炸裂!!──って、ほんと大人気ない人たちですね。


87'
プライマル・スクリーム『Sonic Flower Groove』(Warner Bros.)、プッシー・ガロア『Right Now!』(Matador)


89'

プライマル・スクリーム『Primal Scream』(Creation)、ストーン・ローゼス『The Stone Roses』(Silvertone)

91'

プライマル・スクリーム『Screamadelica』(Creation)、マイ・ブラディ・ヴァレンタイン『Loveless』(Sire)

94'

プライマル・スクリーム『Give Out But Don't Give Up』(Creation)、ベック『Mellow Gold』(Geffen)

97'

プライマル・スクリーム『Vanishing Point』(Creation)、レディオヘッド『OK Computer』(Parlophone)

00'

プライマル・スクリーム『Xtrmntr』(Creation)、リンプ・ビズキット『Chocolate St★fish And The Hot Dog Flavoed Water』(Flip/Interacope)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年06月27日 12:00

更新: 2003年02月13日 12:31

ソース: 『bounce』 233号(2002/6/25)

文/ロビ太