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インタビュー

Crystal Kay

彼女の傑出したフィーリングを放っておけないクリエイターたち……13歳でデビューしたCrystal Kayのサード・アルバム『almost seventeen』が登場。その輝きに満ちた歌声を私たちも放っておくわけにはいかない!!


 アメリカ人の父と韓国人の母のミックスとして日本で生まれ、わずか13歳にしてプロ・デビューを果たしたCrystal Kay。あまりにもカッコイイ名前なだけに芸名かと思いきや、ぜんぜん本名。その名をクリスタル・ケイ・ウィリアムス……羨ましいほどにイイ響きじゃないですか!

「父はベーシストだったし、母もシンガーだったから、小さい頃からライヴハウスに連れてかれたりしてて、いつも近くに音楽はありましたね。だからもちろん音楽は好きだったし、小さい頃はマイケルとかジャネットとか聴いてた。で、6歳ぐらいにはCMソングとか歌うようになって……」。

 彼女は現在16歳。プロ・デビュー後わずか3年で8枚のシングルと2枚のアルバムをリリースし、藤原ヒロシと大沢伸一のコラボレーション・ユニットやDJ WATARAIの楽曲(新作にもボーナス収録)にフィーチャーされるなど、その船出はあまりに順風満帆。そんななか、早くもサード・アルバム『almost seventeen』が完成した。

「デビュー当時は右も左もわからない状態だったし……。例えば歌への入り方とか、気持ちの入れ方とか。でも今は普通に入り込めるようにもなったし、自分でも成長した部分はあると思いますね」。

 新作『almost seventeen』。タイトルを直訳すると〈もうすぐ17歳〉。彼女にとって、来る17歳とはどんな意味を持っているのだろうか?

「別にターニング・ポイントってワケではないですけど……微妙だなぁ。18歳には早くなりたいとか思うこともあるけど、18歳になったらもう戻れないというか、子供じゃないし。でも16歳って言ったら何か子供っぽいし、17歳はその真ん中というか……そのまんまですね(笑)。アルバムのタイトルを考えた時にどうしても16って言葉を入れたかったんだけど、他のアーティストとかすでに使ってそうだったからいろいろ考えてこのタイトルにしたんですよ」。

 本作は全13曲を収録している。トラックメイカーにはm-floの☆タカハシタク、先述のDJ WATARAI、数々の和製R&Bを手掛けるT.Kuraなど、またフィーチャリング・ラッパーにはSPHERE of INFLUENCEやSHAKKAZOMBIEのBIG-Oなどを迎え、キャッチーなパーティー・チューンから胸きゅんラヴソングまで、16歳ならではの甘酸っぱく瑞々しい歌声を響かせている。

「私ってやっぱりR&Bってイメージが先行しがちだと思うんですよ。でも、自分では全然そんな風には思ってなくて。このアルバムをよく聴いてもらえばわかると思うけど、別にヒップホップやR&Bだけやりたいってことも、やってるつもりもないですね」。

 僕は彼女と話すにあたり、じつは素朴な疑問を抱いていった。それはなぜ日本語で
歌うのかと。英語もカンペキなわけだし、ハナっからアメリカ進出とかって話があっても……ねぇ?

「やっぱり日本に住んでるっていうのが大きいですね。こっちで英語で歌っても受け入れてもらえる保証は100%じゃないし。そりゃアメリカにいたらそうするんでしょうけど。でも、考えてないワケじゃないですよ。できれば大学からは向こう(アメリカ)に行きたいとも思ってるし……」。

 というわけでただいま受験勉強中という彼女。マイケルもEW&Fもネプチューンズもティンバランドも宇多田ヒカルもお母さんも大好きという彼女。彼女の夢見る未来は僕らの期待以上に大きいのかも知れない。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年10月31日 17:00

更新: 2003年02月13日 12:13

ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)

文/白水 健寛

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