モーサム・トーンベンダー
頭で理解しようとすることを無意味とさせる音――ロックンロール、その本意を大いに孕んだモーサム・トーンベンダーが鳴らす音、そして最新アルバム『LIGHT, SLIDE, DUMMY』が放つ不思議な魅力を、さあ、どう感じる?
目の前に座る、もの静かなで穏和な印象を抱かせる3人の男たち。秋雨が優しく路面を濡らすある日、いつもどおりに目を覚まし、髪をとかして服を着て、いまモーサム・トーンベンダーの名のもとに取材場所のスタジオに集まっている彼らが、あるとき、ある場所で楽器を手に向き合った瞬間、形相を鬼のそれに一変させ、 大量のホワイト・ノイズを垂れ流そうとは誰が想像できるだろう。これは現実なのか? 夢なのか? しかし、彼らのニュー・アルバム『LIGHT, SLIDE, DUMMY』は、たしかにここにある。そして、ロックンロールの不思議な魅力も間違いなくここにある。
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2002年11月07日 12:00
更新: 2003年02月12日 16:35
ソース: 『bounce』 237号(2002/10/25)
文/小野田 雄