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インタビュー

八面六臂の大活躍をみせるVERBALを中心としたユニット、MIC BANDITZ。六人六色のキャラが縦横無尽に駆け巡る『SIXTH SENSE』に乗り遅れるな!!(2)

MCとして熱くなれるグループ

──じゃあ、他のメンバーから見たリーダー、VERBAL像ってどんなの?

B「まぁ、冷酷動物ですよ」

(一同爆笑)

B「やっぱ指導者ってのはそうじゃないですか。〈カッコ悪いよ〉って時はオブラートに包むんじゃなくて、はっきり言ってくれたほうがイイし」

V「包んでるつもりなんだけどね(苦笑)」

A「まあ、グループの頭脳ですよ。みんなはどうかわからないけど、確実に僕よりかはいろいろと考えてる人です(笑)」

Cl「手本になってくれる人で、いっしょにやってて学ぶことはたくさんありますね」

G「今回のアルバムはVERBALのフレイヴァーというか……VERBALがやりたいことに俺らが上手く参加して、そのなかでそれぞれが凄く活かされている気がする」

CO「これだけ個性が強いMCをまとめるのは大変だと思うんですけど、VERBALさんだからできた気がします」

──絶賛ですね(笑)。じゃあ、VERBALから見た他のメンバーってどんな感じ?

V「まずは〈ハングリーだな〉ってのは思ってて。あと、僕が最初にm-floで活動してて直接いろいろ教えてくれる人がいなくて戸惑うことが多かったから、そういう立場でいてあげたいという考えがある。納得いくことといかないことがあったかもしれないけど(笑)、それでもうまく付いて来てくれたな、と思いますよ。今回のことが勉強になってそれぞれのソロの活動なんかに活かせてもらえたらな……なんて先生みたいな感じですけど(笑)。でも何年やってるからとか関係なく、みんなラップが上手いから僕もそれを見て刺激になることが多いし、常にリリックも緊張感を持って書いてるから。自分がMCとして熱くなれるグループですよ、MIC BANDITZは」

──いまソロ活動っていう話も出たけど、みんなが今後MIC BANDITZ以外にやりたいことってどんなこと?

B「僕はClenchとグループを組んでるんで、そこでの作品も出せたらなと思うし、そのアルバムがMIC BANDITZを越えたら……そんな嬉しいことはないですね(笑)」

A「僕は……ソロよりも、いろんなとこに客演なんかで色が出せたらな、と思ってます」

Cl「Blistahとグループを組んでるんですけど、そこで出したアルバムがBANDITZを越えたら……」

一同「同じじゃねーかよ(笑)!」

G「MIC BANDITZで出す色とソロで出す色があるんで、グループもやっていきたいし、こっちで出せない色をソロで出せたらと思ってます」

CO「僕は洪水っていうハードコアのバンドもやってるんですけど、今年中にそっちのアルバムも出したいです」

──なるほど。VERBALは?

V「僕はソロとかは思いつかなくて、みんながいるからやりたいことも思いつくし、性格的には裏方派なんで。いまは自分のレーベルを盛り上げていってヒップホップの基準を変えていくような夢を持ってます。espionageと言えば夢が叶うレーベルだからデモテープを送っちゃおうぜ、って思ってもらえるようになりたいですね(笑)」

集団MCらしい、実に個性派揃いの連中なわけで、それはアルバムを聴いてもらえれば解ってもらえるだろう。個々がキャラをしっかり主張し、曲ごとに違った面を聴かせるあたり、Blistah言うところの「ドロップ缶のように」振るといろんなモノが飛び出てくる、そんなアルバムに仕上がっている。日本のヒップホップ・シーンにまたひとつの新しい波が来たことを実感できるはずだ。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年03月27日 15:00

更新: 2003年03月27日 15:48

ソース: 『bounce』 241号(2003/3/25)

文/Masso 187um