インタビュー

MIC BANDITZサウンドのおおよそを担うのがDeckstreamですが、そのシュアな手捌きにさらなるヴァラエティーを加味したのが、ゲスト参加した各界の敏腕たち。まず、パーカッシヴなブレイクビート・ガラージ“Radio Radio”で顔合わせ済みのajapaiは、またもニュー・スクール・ブレイクスを咀嚼した“Oh No”(タイトルもニクい)を提供。極太のベースに殴られます。また、MATALLYとVERBALの共演曲“Suicide Scandinavia”もここに再収録。ダビーな疾走系ブレイクビーツがいい意味で他の楽曲から浮いた名曲です。また、VERBALとのプロデュース・ユニット=L12として参加したR&Bシンガーの今井大介は、みずからフックでヴォーカルも披露するメランコリーな“One After Another”、モロにウェッサイ(今井はLA在住)な“TOUCH THE SUN”の2曲を制作。彼はCHEMISTRYやSUITE CHICも手掛けており、最近プロデューサーとしての露出が増えてますな。さらに特筆すべきはDOBERMAN INCのプロデュースで知られる関西のトラックメイカー、BLの参加でしょう。最近もMINMIに物凄いトラックを提供してたけど、間もなく登場するDOBERMAN INCの新作もとんでもないブツに!!

で、最近は自身のレーベル=TachytelicからミックスCDなどもリリースしているTAKU(m-flo)がプロデュースした“What's Your Secret”はちょっとレヴェルが違うカッコ良さ! オニックス“Slam Harder”風の掛け声を挟みつつ“Jackin' For Beats”ばりにオケがグルグル変わっていくハイパーな名曲ですよ!


TAKUのミックスCD『Tachytelic Night』(Tachytelic/cutting edge)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年03月27日 15:00

更新: 2003年03月27日 15:48

ソース: 『bounce』 241号(2003/3/25)

文/出嶌 孝次