m-flo loves Crystal Kay(2)
子供扱いじゃなくて
――今回、〈featuring〉ではなく、互いを〈loves〉という言葉で繋いでるのは?
T「今回のレコーディングはコミュニケーションがホントによく取れていて、小さなことからディープなことまでお互いの心境をいろいろ話し合えたし、それが曲に反映されてるんです。最初から3人が揃って楽曲制作をして、コアの段階からいっしょに音楽で愛し合うことができた」
V「〈Make Love On Wax〉な感じ(笑)」
CK「(笑)そう、みんなでアイデアを出しながらやっていくから楽しいし、それがソロの時といちばん違う」
T「バンドがジャム・セッションしながら作る感じで、そんななかでクリスタルやVERBALの魅力を再発見することもできたんです」
――M-FLOのおふたりは、それぞれレーベル運営やアーティスト発掘のような課外活動もやってたわけですが。
V「プロデューサーという立場だと変な責任感も出てくるけど、M-FLOの時はいい意味でノリがユルいというか……」
T「距離を置くことによってお互いの良さがわかるということ以外にも、(VERBALとの)幼馴染みのノリがまたフレッシュに感じられて、頑張ろう!って思いましたね」
――シングルの“REEEWIND!”というタイトルにもそうした気持ちが表れているんでしょうか?
T「まあ、リ・スタートだし縁起もいいよねって。なんせ、ノリでやっちゃうことが多いから」
V「パーティー・フェチだし、俺たち(笑)。クリちゃんのCDに入ってる“REEEPLAY!”(M-FLO“REEWIND!”のリミックス版)にもそのパートがあるんで、曲同士がリンクしてるっていう意味でもあるし、もう一回聴きたくなる曲だぜー、みたいな」
――“gET oN!”ではタクさんもラップを!
T「はい、そうです。久しぶりの……」
V「タクのイヴェントで、マイク握って〈YO~〉ってふたりでできる曲があったらいいねって話してて……そういう雑談が実現してしまった」
――Crystal Kay名義の“I LIKE IT”(そのリミックス版がM-FLO側の“DO U LIKE IT?”)もいいノリの曲ですね。
CK「ちょっと(実体験の)恋愛の歌っぽく切なくなったけど、でも最後にはパーティーだぜっ!って感じ(笑)」
V「タクはデバージの“I Like It”とかと(イメージが)被っちゃうのかな~と思ってたみたいだけど、デバージを知らないクリちゃんのほうから自然にそれっぽいメロディーが出てきたのでフレッシュだった」
T「そういえばVERBALとトライブ・コールド・クエストの曲をやってたらクリがポカ~ンとしてて、〈クリ、知らない〉って……。そういう世代間のギャップを曲作りに反映させたいなぁと」
CK「でも嬉しいのは、子供扱いじゃなく、対等に扱ってくれること。クリぐらいの歳のアーティストってまだ少ないから大人の人がどう思ってるんだろうと不安で……」
T「うん、子役みたいな感じじゃなくて、同じアーティストとして対等に仕事ができたのが大きかった。これが真の〈和気あいあい〉だね(笑)」
インタヴュー中も、M-FLOのふたりと彼らより10歳も年少のCrystal Kayが同級生のように戯れたり……まるでパーティーのよう。音楽を作る人間が楽しめば、リスナーだって楽しくなるってことを教えてくれるコラボレートじゃないだろうか。
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