グッド・ヴァイブレーション from グッド・コラボレーションっていっぱいあるよね!!
RANCID×NOFX
最近とみに力を付け、虎視眈々とビッグ・インディーの座を狙っているストリート・パンク・レーベル、BYOが誇る人気シリーズ。スプリット相手の楽曲をそれぞれがカヴァーするという好企画ながら、ランシドへのリスペクトを上回る勢いで、レゲエへの愛情をもって“Radio”を演奏したNOFXが勝負をちょいリード? しかしながら、もともとはランシドの楽曲なわけで……複雑な勝負なのであります。(武山)
MURO×NIPPS
〈KING OF DIGGIN'〉ことMUROと、〈KING OF 奇人〉とは呼ばれてないけどそういう感じのNIPPS。ありそうでなかった初めての音盤上コラボレートを果たしたふたりは、主客を入れ替えた形でシングルを同時リリース……っていうのはM-FLO×クリちゃんといっしょですね。その才気走った黒いセンスでは定評のある両者だけに、どっちの盤からも濃ゆ~いヴァイブが立ち昇っています。(轟)
SANTANA×MICHELLE BRANCH
ロブ・トーマスやワイクリフとのコラボをきっかけに大復活をとげたサンタナおじさんだからして、お客さまをお迎えする際のマナーもよくわかってらっしゃる様子です。デビューから間もなかったミシェル・ブランチさんを招いてのスムースなポップ・チューン“The Game Of Love”では十分すぎるほど歌を立てて脇役に徹していました。で、もちろんミシェルさんもお返しをちゃんとする人なので、リリースしたばかりの新作中で“The Game Of Love”を再録。おじさんにきちんと見せ場をプレゼントしてます。(轟)
キタキマユ×TSUTCHIE
意外といえば意外な組み合わせではありますが、グッド・ミュージックを追求する姿勢は同じ。キタキのシングル“ラタタ”のカップリング曲“スロウレイン”をTSUTCHIEがプロデュースしたのがそもそものきっかけ。その後はbounceの連載で寿司をいっしょに食ったりして交流を深め……TSUTCHIEが満を辞して放ったソロ・アルバムにはまったく違和感なくキタキの歌が収められることとなりました。その“UNCHAIN”の素晴らしさこそ、コラボの美しさそのものなのです。(轟)
CRAIG DAVID×ARTFUL DODGER
M-FLO×クリちゃんが“REEEWIND!”とくれば、当然思い至るのは“Re-Rewind”でしょ!……って強引? アートフル・ドジャーが99年に生み出したその大ヒット曲でヴォーカルに抜擢されたのがもちろんクレイグ・デヴィッド。友人関係から始まった両者だけに、クレイグのアルバムをドジャーズのマーク・ヒルが手掛け、ドジャーズのアルバムにクレイグが“Woman Trouble”を歌うなど、密な関係は継続中です。(轟)
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カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2003年06月26日 11:00
更新: 2003年06月27日 16:51
ソース: 『bounce』 244号(2003/6/25)
文/轟 ひろみ、武山 英丈