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インタビュー

ビヨンセ

もう、説明する必要はないだろう。いまや最先端のポップ・シーンを牽引するイノヴェイターへと成長したビヨンセ。その美しいソウルに世界はまたもひれ伏す!!

恋はデンジャラス


「このアルバム自体、かなり情熱的だと思うわ。心のこもった作品にしたかったし、私自身が凄く情熱的な人間だから、その自分らしさを伝えるアルバムを作りたかったの」とビヨンセ。

 ミッシェル、ケリーに続いて、ついにデスティニーズ・チャイルドの看板娘ビヨンセが初のソロ・アルバム『Dangerously In Love』を完成させた。実は去年の冬にケリーと会った際、彼女がこっそり「もうビックリよ。ビヨンセのアルバムったら情熱的でセンシュアルなんだから」と教えてくれていたのだ。が、蓋を開ければ、そんな情熱的とかセンシュアルどころの騒ぎじゃない。アルバムからはパッションが、ソウルが、オンナが剥き出しの状態でドクドクと湧き出している。あまりにも赤裸々。その一糸纏わぬ見事な脱ぎっぷりに、僕なんて思わず〈こんなに自分をさらけ出して大丈夫なの? みんなの前で素っ裸になってる気分じゃない?〉と当の本人に向かって尋ねてしまったほどだった。

「えっ、ホントに裸っていう意味じゃないわよね? 念のため(笑)。確かにいままでこんなにセクシーに歌ったことってなかったから、緊張もしたし恥ずかしかったわ。けど、いまはもう平気。人前でだってちゃんと歌えるわ」。

 デスチャと言えば、“Independent Woman”や“Survivor”といった一連のヒット曲に代表されるように、自立した強い女性というイメージが強かったけれど、今回はソロ。それだけに主役であるビヨンセは、自分という存在に焦点を当て、思い存分に自我をぶちまける。

「アルバム・タイトルの『Dangerously In Love』というのは、恋愛するうえで誰もが通過してゆくステップを意味しているの。初めてその男性に出会い、惹かれるようになり、そしていつしか好意を抱いて、気がつけば恋に落ちている。その次のステップは初体験でしょ、別れも味わうだろうし、そして強くなってゆく……というのが恋愛におけるひとつひとつのステップ。甘くてセクシーで、どこかしら脆くて壊れやすいところもあるわね。本物の恋って、ちょっぴり怖くてドキドキもさせられる……そういう怖い気持ちってデンジャラスじゃない? そういう意味を込めて『Dangerously In Love』ってタイトルを付けたの」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年07月03日 12:00

更新: 2003年08月14日 19:05

ソース: 『bounce』 244号(2003/6/25)

文/村上 ひさし

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