インタビュー

アンドリューW.Kのスタジアム・ロック的解体新書!!

 アンドリューW.Kを〈スタジアム・ロック〉というキーワードで分析する――そんなお題からまず思いつくのは、超巨漢ロック・スターのミート・ローフ。大仰で過度にドラマチックなサビ、ここぞとばかりに鳴り響くピアノのフレーズのどちらもが呆れるほどにアンドリューとソックリ。もちろんドラマチックさとはスタジアムでのライヴ・パフォーマンスにおける必須条件であります。そんでドラマチックといえばこれ! ヨーロッパの名曲“Final Countdown”。ベタだとわかりながらコブシを握りしめてしまう圧倒的なスケール感、それもまたアンドリューとの共通点ですね。一方、観るものの視線を勝手に集めてしまうそのカリスマぶりからクイーンのフレディー・マーキュリーとエルトン・ジョンをイメージしてみるのはどうでしょうか。人間としてはいろんな意味で両極端なアンドリューと両者ですが、アップテンポの楽曲と泣けるバラードがニクいぐらいのバランスで配置された3者の音楽性は意外と近い? 音楽性のハナシを抜きにして見れば、キャラ先行と思われながらも音楽的な馬力を持っていたキッド・ロックの名前を挙げてもそう唐突ではないでしょう。どことなくギミックを含んだロックへの視線も似てる気がするけど、現代におけるスタジアム・ロッカーのあるべき姿が両者ではないかと。……とグダグダ書いてきましたが、アンドリューのスタジアム・ロック成分といちばん近いのは実はデフ・レパードかも!? ここまでで触れてきたもののすべてがアンドリューとデフ・レパードにはある!!っていうのも外れてないと思うんだけどな。いやー、アンドリューのライヴを東京ドームで観てみたいよ!! 

・文中に登場するアーティストの作品を紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2003年08月28日 14:00

更新: 2003年09月04日 19:50

ソース: 『bounce』 246号(2003/8/25)

文/大石 始

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