キリンジ(3)
キリンジのプロデューサー、冨田恵一の声
長いコトいっしょにやってますよね――キリンジのことを訊かれるたびにそう答えてしまいますが、実際にはそれほど感じていなかったりするんです。なんでかな? それぞれがいろいろな意味で成長/変化はしていても、音楽に対する距離感だけは変わらないからだろうな、きっと。音楽を創り続け、しかもそれが職業になってしまっている僕らのような人間は、続けていくなかで変化がなければおもしろくない。むしろ、積極的に変化を求めてしまいます。けど、みんな音楽との距離感も変わっちゃったりするんだよね、案外。それって作品からすごく聴き取れちゃうしさ。まぁ、人がどう変わろうがもちろん自由なんだけどね、いっしょに音楽を創る仲間のなかでは、その距離感ってヤツがとっても重要なんです。いまのところ僕とキリンジのそれは変わっていません。大好きですもの、音楽。まだまだ音楽自体に追求すべきトコロがたくさん残ってるんで、これからも頑張りましょう。
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2003年09月25日 14:00
更新: 2003年10月09日 18:16
ソース: 『bounce』 247号(2003/9/25)
文/久保田 泰平