インタビュー

各メンバーに注目してD12の道程を再チェック!!

1. EMINEM 『The Marshall Mathers LP』 Aftermath/Interscope(2000) D12としての“Under The Influence”でもえげつないマイク回しが楽しめるが、ホラー映画のタイトルにもなったデトロイトの俗称を曲名にした“Amityville”に単独で登場するビザールがヤバい。ド変態すぎて内容は書けません。

2. D12 『Devil's Night』 Shady/Interscope(2001) ライヴでも定番だった“Pistol Pistol”や“Purple Pills”など、重苦しさが渦巻く初のアルバム。当然エミネムがメインながら、プルーフが要所でしっかりとキメ、アホなスキットで変態ビザールが悪目立ち……という役割分担(?)もよくわかる一枚。

3. OUTSIDAZ 『The Bricks』 Rufflife(2001) ラー・ディガを輩出したことで知られるニュージャージーのソロ・マイカー集団で、エミネムと変態ビザールも(準)メンバーに名を列ねるアウトサイダーズ。今作ではコン・アーティスが“State To State”を友情プロデュース。

4. BONES 『Soundtrack』 Doggystyle/Priority/Virgin(2001) スヌープ主演映画のサントラに、D12として“These Drugs”を提供。エミネムからスウィフト、プルーフ、変態ビザールと4人がリレー。鬱蒼としたムードがじっとり充満したエミネム制作の悪夢的トラックがクセになりそう。

5. PROMATIC 『Promatic』 Contra/In The Paint/Koch(2002) デトロイト・ラップの生き証人(Living Proof)であるプルーフが同郷のドグマティックと組み、地元をレペゼンしつつ好き勝手にやった一枚。ドレー風のビートにはD12からのフィードバックも窺える。変態ビザールも友情出演。

6. BAD COMPANY 『Soundtrack』 Hollywood(2002) ゴリラズとのダークな共演曲“911”を収録。〈9.11〉直後に録音されたらしく、陰鬱なトラックを漂うアラビックな旋律も思わせぶりだ。プルーフ~コン・アーティスと順番にマイクを回し、テリー・ホールの重々しいコーラスでシメ。

7. 8 MILE 『Soundtrack』 Shady/Interscope(2002) 言わずと知れたヒット映画のヒット・サントラ。出ずっぱりのエミネムはオービー・トライスと50セントのセットアップで手一杯(?)ながら、D12の集団感がうまく出た“Rap Name”が良い。コン・アーティスの成長著しい手捌きが見事。

8. KILLAH MIKE 『Monster』 Aquemini/Columbia(2003) アウトキャストが後見するアトランタのハードコア・スピッター。どういう縁かわからないが、“Creep Show”にはビザールが客演。シュグ・ナイトとアイク・ターナーをダシにして自身の乱暴ぶりをアピールしたり、ここでも変態丸出し!

9. DJ KAYSLAY 『The Streetsweeper Vol. 2』 Columbia(2004) 〈ドラマ・キング〉ことケイスレイの最新リーダー作。D12は『D12 World』未収録のデナウン・ポーター制作曲“Census Bureau”で地べたを這うように大騒ぎ(?)。ちなみにGユニットも登場するので聴き比べてみましょう。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年05月20日 16:00

更新: 2004年06月24日 11:38

ソース: 『bounce』 253号(2004/4/25)

文/出嶌 孝次