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インタビュー

DESTINY'S CHILD

突然やってきた4度目の衝撃! デスティニーズ・チャイルドの新作がついに届けられた。各々が蓄積した経験と勢いとアイデアが三位一体となった圧倒的な完成度は、またもシーンを揺るがすに違いない。それが運命なのだ!!

アタシについて来れる?


 無敵のガールズ・グループ=デスチャが復活! 2002年以降はいったんグループ活動を休止、ソロに専念していたデスチャ。ミッシェルはゴスペル・アルバムを2枚リリースしながら、ブロードウェイ・ミュージカル「アイーダ」主演を果たす。ケリーはネリーとのデュエット曲“Dilemma”が全米10週連続1位を記録し、同曲でグラミーも受賞。ビヨンセはジェイ・Zとのデュエット・シングル“Crazy In Love”を収録したソロ・アルバム『Dangerously In Love』が世界各国で大ヒットし、2003年度グラミー賞も最多5部門を総ナメと、それぞれに大成功を収めた。そしていよいよ待望のニュー・アルバム『Destiny Fulfilled』がリリース、充実の個人活動でさらにパワーアップした3人に話を訊いた。

「初めて久しぶりに3人でスタジオに入ってから3日間くらいは、ずっとお喋りしてたのよね。お互いの近況報告みたいなところから始まって。その会話からいろいろなコンセプトが生まれたりもして」(ケリー)。

「3人が違ったプロジェクトに取り組めたのは素晴らしいことだったわ。その後でカムバックして、〈貴女はあの時どうやったの?〉〈あれはどういうふうにしてやったの?〉みたいなことを話し合ったりして、それぞれの成長をこのアルバムに反映させることができたから。音楽的にも成熟したし、ハーモニーもそうだし、もっとソウルフルになったわ。心の底から歌っているような、ね。いままでのレコードとは違ったものにしたいっていう気持ちが現れているの」(ミッシェル)。

 マーチング・バンド風の高速ドラムが印象的な変化球シングル“Lose My Breath”はすでに全世界のラジオでヘヴィーローテーション中だ。

「あのビートに合わせて曲を作るのは本当に大変だったのよ。聴いた人が本当に〈息切れ〉するような感覚を思い出させるような曲にしたいと思ったし。歌詞は自由に解釈してほしいわね。恋人に〈アタシについて来れる?(Can You Keep Up?)〉って訊いているっていうようなシチュエーションかもしれないし」(ビヨンセ)。

  プロデュースにはビヨンセ本人をはじめ、ロドニー・ジャーキンス、リッチ・ハリソン、アンドレ・ハリス&ヴィダル・デイヴィス、9thワンダーなどが参加した本作ではこれまでの作品よりもミッドテンポの曲が増え、3人のコーラスの掛け合いなどに工夫を凝らした作りになっている。

「ほとんどの曲がもっとR&B寄りになっているわね。ビートもハードだし、自分たちが感じたものだけをやるようにした。スタッカートっぽい歌い方もしたし、ただヴァースを歌って、コーラスでハーモニーが入って、っていうだけじゃなくて、ヴァースにコーラスを入れたり、それぞれが2ワードずつ順番に歌ってみたり、歌いながらお互いのセンテンスを完成させていったりとか、いろいろとクリエイティヴにやってみたの」(ビヨンセ)。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年12月02日 17:00

更新: 2004年12月09日 18:11

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/渡辺 深雪