インタビュー

DESTINY'S CHILD(2)

男のコたちは大喜びよ

 さらに特筆すべきなのが歌詞。これまでは世の情けない男どもにモノ申す、〈強いオンナたち〉の代名詞的存在だった彼女たちだが、今回はそれだけではない新しい視点もある。ケリーはNFL選手と婚約、ビヨンセもジェイ・Zとの熱愛が報じられるなか、彼女たちの男性~恋愛観にも微妙な変化が起きている、ということか。

「“Cater 2 U”っていう曲があるんだけど、これは自分の彼氏に世話を焼いてあげているコについて歌っているの。足をマッサージしてあげたり、お腹が空いているなら食べさせてあげたりとか。もし彼がそれに値する人なら尽くしてあげなさい、って言ってるのよ。これはデスチャらしくない、って思われるかもしれないことはわかってるわ。だっていままでは〈私の面倒を見てちょうだい!〉みたいな感じだったし(笑)。でも、もし自分がそうしてもらったのなら、相手にもお返しするべきでしょ?」(ビヨンセ)。

「この曲は騒ぎを呼び起こすわね(一同爆笑)」(ケリー)。

「男のコたちは大喜びよ、(男のような声で)〈ちょっと待てよベイビー、今夜はオレの足をマッサージしてくれよな!〉って(笑)!」(ミッシェル)。

 今後もグループと並行してソロ活動にも力を入れて行くという彼女たち。なかでもビヨンセの洋服ブランド〈ハウス・オブ・ディワン〉設立の噂は日本でも話題沸騰中。

「40年代から現代までのあらゆるスタイルのミクスチャーになるわ。高級ラインからスタートさせて、それからカジュアルなラインもやる予定よ。他のブランドと違うのは〈オリジナリティー〉かしら。リスクを負うことも怖くないし、昔のファッション雑誌を見たりして、時代を超越した上品なものにしたいと思ってる」(ビヨンセ)。

 来年4月には待望の来日公演が決定した彼女たち。ますますオトナになって成熟したその勇姿を拝めるまで、アルバムを聴いて予習すべし!

▼デスティニーズ・チャイルドのアルバムを紹介

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2004年12月02日 17:00

更新: 2004年12月09日 18:11

ソース: 『bounce』 260号(2004/11/25)

文/渡辺 深雪