『Queen of Hip-Pop』から勝手に連想した現行シーンの要チェック盤
BROOKE VALENTINE 『Chain Letter』 Virgin/東芝EMI(2005)
アタックの強さとポップ性の高さ、華やかさ、楽曲のヴァラエティーという点で『Queen of Hip-Pop』からすぐに連想したのはこのアルバムでした。ちなみに掲載ジャケは“Girlfight”のレゲトン・ミックスも追加した新装日本盤です。
BRITNEY SPEARS 『In The Zone』 Jive(2003)
〈アイドル〉作品の完成度が高いのは、日本以外ではあたりまえ。ここで“Me Against The Music”を手掛けたトリッキー・ステュワートはアトランタの敏腕R&B職人。『Queen of Hip-Pop』収録の“My Darling”をプロデュースしています。
MISSY ELLIOTT 『The Cookbook』 Gold Mind/Elektra/ワーナー(2005)
クリエイティヴィティーをコマーシャル性へとストレートに結びつけている点ではいまや世界最高峰にして、すべてのクリエイターの理想像?ヴァイブス・カーテルとM.I.A.をフックアップしてアレができちゃうのは流石。
M.I.A. 『Arular』 XL(2005)
彼女の音が世界中で受け入れられようとしているのは、現行シーンに欠かせないエイジアン的な音色やリズムの咀嚼力を彼女が本来持っているから。別にヘンテコな音じゃなくて、これがド真ん中なんです。聴けばわかるその魅力は『Queen of Hip-Pop』にも通じるもの。
michico 『i do』 ソニー(2002)
トラック面では普通に普通のR&Bが作れる邦楽界ですが、ダメなのは現行シーンのビートに歌謡曲のフロウを乗せてしまうから。日本で数少ない〈ライター〉である彼女のヴォーカル・アレンジは、確実に他とは一線を画する耳触りで安室ちゃんの歌に活きています。
YA-KYIM 『Happy the globe』 ビクター(2005)
別掲コラムでデビュー曲を紹介している彼女らのセカンド・シングルで、表題曲とはまったく別モノになっているアップの“Happy the globe PART II”が必聴。BLとカミカオルが手掛けた下世話でトロピックでバキバキなパーティー・チューンです。
PANJABI MC 『The Album』 Darma/ユニバーサル(2003)
USを突如バングラ熱に巻き込んだパンジャビMC。エキゾなオリエンタル系のアレンジが現行R&B~ヒップホップ~レゲエに跨って定着する一助となった作品で、安室ちゃんが“WANT ME, WANT ME”をやる意味や格好良さもそこにあるのです。
JANET JACKSON 『Damita Jo』 Virgin(2004)
安室ちゃんがデビュー当時からファンであることを公言していたのがジャネットでした。この現時点での最新アルバムでも現行シーンとの距離感を上手く量りながら、新しいスタイルにチャレンジし続けているのが凄い。
- 前の記事: 女王のサウンドを誂えたNao'ymtって誰?