インタビュー

Jamie Foxx

映画で極めたキャリアの絶頂──だが、その先にはさらなる高みが待ち受けていた。最高にクールな11年ぶりのアルバムで、この男はすべてを手にするつもりか!?


 「レイ・チャールズが音楽という才能だけで時を超えて愛される理由がわかったような気がしたんだ。若い奴らの音楽を否定したりせずに、彼はただこう言うんだ、〈コード進行はこうじゃなきゃな、ベイビー〉ってさ」。

 そう語るのはジェイミー・フォックス。もう説明する必要もないだろう、生前のレイからもお墨付きをもらったという「レイ」への主演により、オスカー俳優として人気/実力共にトップ・アクターへと成り上がった彼のことである。そして、同時に彼はいまや音楽シーンをも大きく揺るがせる存在なのだ。

 もちろん彼の躍進は「レイ」で決定づけられたものだが、その公開年と同じ2004年には、トゥイスタ&カニエ・ウェストの全米No.1ヒット“Slow Jamz”でフックのヴォーカルを歌い、音楽チャートでも頂点を極めたことを忘れてはならない。その好調ぶりは翌2005年も続き、カニエ・ウェストと再合体した“Gold Digger”はふたたびNo. 1を獲得。一方では50セントやリュダクリスの作品に招かれるなど、二足のわらじを履いているとは思えないほどの売れっ子ぶりを発揮した。そんな充実の年を締め括ったのが、すでに全米チャートを制したニュー・アルバム『Unpredictable』となる。念のために言っておくと、これは彼のファースト・アルバムではない。

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掲載: 2006年03月23日 17:00

更新: 2006年03月23日 23:38

ソース: 『bounce』 273号(2006/2/25)

文/出嶌 孝次