インタビュー

ジェイミーの豊富なミュージカル・キャリア

1. ANY GIVEN SUNDAY『Soundtrack』Warner Bros.(2000)
本編ではラップも披露する出演作のサントラにて、表題曲を自作自演。憧れのコモンとグールーによる思慮深いラップを主役に据え、本人はビターなフックで歌うのみというシブい仕上がりだ。
(出嶌)

2. DWAYNE WIGGINS『Eyes Never Lie』Motown(2000)
美しいハープの調べに乗せて歌われるドリーミーなバラード“Let's Make A Baby”をドウェイン本人と共作。ソングライターとしてのロマンティストぶりを発揮した究極の美曲だ。
(林)


3. MELVIN RILEY『Bedroom Stories』Bogard(2000)
トゥイスタ“Slow Jamz”にてレディ・フォー・ザ・ワールドの名も歌詞に詠んだジェイミーは、同グループのリードによるソロ作にも客演していた。悶絶級のスウィート曲“Scream. Shout”で甘く囁く。
(林)

4. BAIT『Soundtrack』Warner Bros.(2000)
この主演映画のサントラでも“Bed Springs”を自作自演。女声との掛け合いで進行する秘めやかなスロウで、ご近所に迷惑なほどベッドを軋ませて〈♪Up & Down, Back & Forth~〉と大暴れするエロ・チューンに。
(出嶌)

5. GLADYS KNIGHT『At Last』MCA(2001)
ゴードン・チェンバースが書き、シェップ・クロフォードが制作したラヴ・バラード“I Wanna Be Loved”でデュエット。屈指のディーヴァを相手に濃密な歌声で渡り合う。
(林)


6. MC LYTE 『Da Undaground Heat Vol. 1』 Imusic(2003)
女性MCの草分け、ライト様のストリート・アルバムにはホスト的な役回りで“Intro”と“Where Home Is”に登場。同年にはキース・マーリー『He's Keith Murray』のイントロとスキットを手掛けている。
(出嶌)

7. ADINA HOWARD 『The Second Coming』 Rufftown(2004)
彼女の97年作(お蔵入り)のためにジェイミーがプロデュースし、サントラ『Woo』(98年)が初出となった“T-Shirt & Panties”がここにも再収録。メロウな淫媚テーションで充満した隠れ名曲で、後にクレイグ・デヴィッドも我慢できずに引用してしまった。
(出嶌)

8. TWISTA『Kamikaze』Atlantic(2004)
説明不要の“Slow Jamz”にて聴かせたエモーショナルなフックは、歌手ジェイミーのビッグ・カムバックを促した。なお、ジェイミーはトゥイスタの次作でも“When I Get You Home(A.I.O.U.)”に客演している。
(出嶌)

9. 50 CENT『The Massacre』G Unit/Shady/Aftermath/Interscope(2005)
スコット・ストーチ制作の軽快な“Build You Up”に客演。キャッチーなフック部分を爽やかに歌い、50セントのコワモテな表情に涼風を注ぎ込む。ややジョン・レジェンド風か。
(林)

10. KANYE WEST『Late Registration』Roc-A-Fella/Def Jam(2005)
前作収録の“Slow Jamz”はさておき。今作では“Gold Digger”に客演し、映画「レイ」で当たり役となったレイ・チャールズ“I Got A Woman”の一節をレイ激似の声で披露。
(林)

11. VARIOUS ARTISTS『So Amazing : An All-Star Tribute To Luther Vandross』J(2005)
トゥイスタ“Slow Jamz”ではルーサー・ヴァンドロスのネタに乗って歌っていたが、ここではそのルーサー経由でスティーヴィー・ワンダーの“Creepin'”を孫カヴァー。ソウル名曲の解釈も抜群だ。
(林)

12. VARIOUS ARTISTS『Ludacris Presents Disturbing Tha Peace』Disturbing Tha Peace/Def Jam(2005)
レイ・チャールズ役(歌真似)での起用は、名曲“Geogia On My Mind”をベースにした本作収録の“Georgia”でも。レイと同郷のフィールド・モブが参戦しているあたりも心憎い。
(林)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2006年03月23日 17:00

更新: 2006年03月23日 23:38

ソース: 『bounce』 273号(2006/2/25)

文/出嶌 孝次、林 剛