カサビアンと同時期にアルバム・デビューを果たしたUKバンドたちの2作目はどうなのよ!? その2
KEANE
誰もが抱いた〈え? こうなっちゃったんだ……〉という路線変更についてはまだまだ議論の余地はあるのだが、美しいピアノを前面に押し出した1作目の楽曲に心を奪われた人々の欲求は、バンド・サウンドでアグレッシヴに変貌した2作目で満たされることはなかった。この事実をバンド側はどう受け止めるのか。次の一手がもっとも気になるバンドである。
(冨田)
SNOW PATROL
メランコリックなギター・サウンドとダメ押しの大名曲“Run”で、メジャー1作目にしてスターへの階段を駆け上った彼らだが、2作目への期待度となると正直そこまで高くはなかった。しかし、蓋を開けてビックリ! スケールも切なさもパワーアップ。インディー時代からの長いキャリアを持つ実力派なだけに、流行に左右されない傑作を仕上げてくるあたりは流石だ。
(白神)
AMUSEMENT PARKS ON FIRE
マイ・ブラディ・ヴァレンタインやソニック・ユースに通じる浮遊感とローファイ感が印象的な本格派シューゲイザー・バンド。1作目ですでに己のスタイルを確立していた彼らだが、美しい轟音ノイズを爆発させた2作目で日本でもようやくブレイク。〈サマソニ〉の熱狂も記憶に新しい新世代シューゲイザーの旗手として注目度大だ!
(白神)
THE FUTUREHEADS
デビュー時から本国UKでの評価はめちゃくちゃ高かったが、日本ではフランツのアレックス一押しバンドとして紹介された彼ら。〈XTC+ジャム〉なポップさと疾走感がバカウケした1作目に比べると、音楽性の幅を広げた2作目では意外にも苦戦! やはりムーヴメントの呷りだったのか!? 確実に音の厚みも増した力作なだけに少々残念だが、ここは次回に期待したい!
(白神)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2006年09月21日 12:00
更新: 2006年09月28日 22:38
ソース: 『bounce』 279号(2006/8/25)
文/白神 篤史、冨田 明宏