FG繋がりの5人がお送りする、年とページを跨いだ雑談会!!
――この5人が揃って顔を合わせるのは久しぶり?
Mummy-D「いや、しょっちゅう会ってるよ」
KREVA「なんだかんだ言って会ってる」
――BPTD結成当時の96年、KREVAとCUEZEROにとってRHYMESTERってどんな存在だったの?
K「俺らは『エゴトピア』(ファイル)世代ですから。あのアルバムはおっきかったですね」
CUEZERO「あのジャケを見たときに、〈あ、新木場だ!〉って思ったなぁ」
宇多丸「あれ……違うよ」
M「違うよ。あれは新宿御苑」
C「え!? 俺、ずっと夢の島だと思ってた……」
DJ JIN「あはははっ!」
宇「新宿御苑の植物園だよ」
K「ウソ……。ずっと夢の島だと思ってた。つうか、たぶん周りの人に言ってた。ちょっと自慢してた。〈ここでRHYMESTERが写真撮ってるから〉って(笑)」
――(苦笑)そこから話は飛んで2006年ですが、皆さんそれぞれのベスト・アルバムを挙げるとすると?
M「オレはね……MP3プレイヤーかな」
一同「はぁ?」
M「うん、MP3プレイヤー(笑)。たくさん曲を買って、すんごい入れて……。その結果、全然聴いてないんだよね。試験前に友達のノートをコピーするけど、それを実際に見てはいない、みたいな(笑)」
J「俺はバグズ・イン・ジ・アティックの『Back In The Doghouse』(V2)。ソウル、ジャズ、ファンク、ヒップホップを全部混ぜて、いまいちばん新しいクラブ・ミュージックをやってる感じ。押し付けがましくないイケイケ感があるのも良かった」
宇「2006年はね、俺のなかで第一次ジェイ・Zブームが来た。遅っ(笑)! きっかけはもちろん『Kingdom Come』(Roc-A-Fella/Def Jam)であり“Show Me What You Got”なんだけど。あれを聴いて〈いまの100倍がんばらなきゃなぁ〉と思った。まあ、なんでそんなブームが起こったか……これ、一言で説明できます。つまり、〈ラップ上手い! ハンパねえ!〉ってこと」
一同「だはははっ!!」
宇「すべてのラッパーが嫉妬すべき才能ですね」
K「俺はね、いつもルーペ・フィアスコって答えているんですが。実はいちばん聴いたのは久石譲さんの『RAKUEN/MARDIVES』(WONDER LAND)で、これは最高です。超ミニマル・ミュージック。俺たちもワンループとか使うけど、久石さんの音楽って、そのワンループ×20みたいなことが積み重なってる音楽なわけじゃないですか。それってスゲーなと思って。宮古島に曲作り合宿に行ったんですけど、その風景にもぴったりマッチしてて」
C「俺は韻踏合組合の『TRASH TALK』(IF-K)を。いやぁ、カッコ良いっすね。普通に、単純にやられた」
K「不良でいて、カジュアルなところもあるからイイよね」
――では2006年最大のトピックとなると?
K「俺はオリコンで1位になったことかな」
宇「個人的かつ社会的!」
C「俺は引っ越しかな。コレは大きい。かなりプライヴェートな話ですけど(笑)」
K「事務所の近くに来た=スタジオの近くに来た、ってことだから」
宇「制作態勢に影響を及ぼすもんね」
C「余計に遅刻が増えそうな気もしますが(笑)」
M「俺はやっぱり、結婚したことかな」
一同「おめでとうございます!」
M「あと、自分がプロデュースして歌ってる“I Say Yeah!”(キューン)がオリコンの10位以内に入った。人生初のTOP10入り。アレはけっこう嬉しかったね。〈来たな!〉って思った。励みになるもんだね」
宇「俺は『HEAT ISLAND』と〈ブラスト公論~誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない〉(シンコーミュージック)を出したっていうのが大きいかなぁ」
K「俺、買いました」
J「俺もあんまりパーソナルなトピックはないんですけど、やっぱりツアーかな。回るごとに〈成長できてるな〉って感じがするんで……」
K「そうだよな、たしかに……それにしても、JINさんって、〈俺が言ったことにしてください〉タイプですよね。〈それ、俺が言ったことにしてもいいですか?〉っていう」
宇「そんなこと言うの!?」
K「ライターさんがあまりに的確なことを言うと、〈僕が言ったことにしてもらえますか?〉って(笑)」
宇「うわっ、卑怯! 汚ねぇ!」
K「いや、ギャグですよ! 大人のギャグとしてっ」
J「でも、あとでbounceを読んだら、オイシイ発言の頭が全部〈K〉になってたりして(笑)」