...and the beat goes on! これぞハウス・ネイション!? この秋のスタイリッシュな定盤を一気に大紹介!! その4
EQUIP
正体不明の新人が贈るポップで流麗なグルーヴ絵巻!
そもそもクラブ・ミュージックというものは匿名性の高い音楽であります。フロアでは〈誰が作っているか〉じゃなく、〈どんな楽曲か〉のほうが大事ですからね。そんな前提があるとはいえ、ここまで正体不明だと逆に気になるのが、ここで紹介する〈新人クリエイター〉のEQUIP。いきなり登場したデビュー・アルバムの『For Your Love』(コロムビア)は、彼お得意(かどうかは知らんけど)のアーバンな昂揚感をたっぷり漲らせたヴォーカル・トラック集になっています。フィーチャーされているのはakikoにBeni、ヴィクター・デイヴィスにスコット・ジャコビー……と、新人にしては妙に豪華だし、どのトラックも素晴らしくキャッチーな仕上がりです。つまり、よりポップ好みなリスナーに向けても、楽曲で勝負してみたかったのかもね、この正体の人は。