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インタビュー

ゆらゆら帝国(3)

新作とは全然関係ない(?)、坂本慎太郎が語る〈最近の愛聴盤〉

 今回のアルバムとの関連性とかバンドの方向性とはまったく関係ない、趣味の世界になってきてて微妙なとこがあるんですけどね。“Young Americans”は『Sweet Spot』を作ってるときからずっとハマってて、あの曲だけ異常に好きで聴いてた。いまはファルセットのコーラスもの――モーメンツとか、デルフォニックスとかアイズレー(・ブラザーズ)とか。ああいうのをひたすら車のなかとかで爆音でひとりで聴いてウットリしてる(笑)。レコード屋に行くと、いままで全然見てないコーナーなんで全部知らないから、買うものがいっぱいあってけっこう嬉しいっていうか、楽しい(笑)。とりあえず店員の人のポップとか、ちょっとしたちっちゃい情報とかを鵜呑みにして買ってるような状況で(笑)。ロックものは全然聴かないですね。ひたすらとろけるように甘いものしか聴きたくないっていう(笑)。いまはもう、考えさせられるのとか聴きたくないんですよ。そういうスウィート・ソウルみたいなのを聴いてると、昔の録音のものしか聴かないとか、ハイファイなやつとかゴージャスな録音のやつは生理的に受け付けないとか、別にそういうのは関係なくなってきて。なんかすごい回り回ってリンクしてるとは思うんですよ。ひたすらコーラスの波のなかにどっぷり浸かっていたいみたいなのも、その感じだけはアルバムのなかに入ってるのかなとは思いますけど。音の感触とか、求めてる感じとかは、すごいわかりにくい感じで、一回妄想入ったうえでの自分の独自の解釈でいろいろ影響が出てるとは思うんですけどね。(談)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年10月11日 00:00

更新: 2007年10月11日 17:03

ソース: 『bounce』 291号(2007/9/25)

文/ダイサク・ジョビン