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インタビュー

SEEDA

街に吹き込む風はどこから流れてきてどこへ向かうのだろう? 最高のリリシストが早くもリリースしたニュー・アルバムはシーンに新しい風を吹かせるはずだ!!


  昨年のSCARS周辺の動きや、彼らのリリースする作品に対しての評価は、日本のヒップホップ・シーンにおけるひとつのムーヴメントと評価していいほどのものだった。実態を掴みにくいながらも何やら至るところで話題になっているクルーがようやくアルバムを発表し、その完成度が異常なまでに高かったこと、さらにはそのSCARSの『THE ALBUM』において突出した存在感を放っていたSEEDAが、それからわずか3か月後に傑作『花と雨』を発表したこともあって、噂にはどんどん尾ひれがつき、結果としてムーヴメントと呼べる状況まで拡大するに至ったのだ。ヴァイリンガルMCとして短くないキャリアを誇り、そんな追い風を受けてステップアップを果たしたSEEDAが、初のメジャー流通作品として早くもニュー・アルバム『街風』をリリースした。前作とは打って変わって、多くの客演者を招いて作り上げられた本作。当然いままでよりもヴァラエティーに富んだ内容に仕上がっている。これでSEEDAに触れるというリスナーには拍手喝采モノの出来に違いないのだが、これまでのSEEDAの作品をひととおり聴いてきた人にとっては若干肌触りの異なる作品だと気付くはずだ。いったい本作はどういう位置付けの作品なのか。いきなりだが、SEEDA自身は〈不本意〉という言葉を口にした。
▼『街風』に参加したアーティストの作品を一部紹介。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2007年11月01日 21:00

ソース: 『bounce』 292号(2007/10/25)

文/橋本 修