インタビュー

自作自演自立ソウル・レディーはまだまだ豊作なのです! その2


MUHSINAH
 〈ヒップホップ世代のロータリー・コネクション〉なんて、ジャイルズ・ピーターソンさんあたりを支持する人ならイチコロの惹句だろう。このムスィーナーはいわゆる〈ネオDC〉周辺から登場した、ウェイナに続く才女だ。同じロウ・バジェット・クルーに属するロディ・ロッドの諸作で歌声を聴かせ、昨年はヘゼキアの『I Predict A Riot』にもフィーチャーされていた……というのは後から気付いたのだが、日本でのみ発表されたファースト・アルバム『Pre.lude』を聴く限り、彼女のカラーはすでに傑出している。しかも、その個性を個性たらしめているのが彼女自身によるトラックメイキングだというのも、この界隈では案外珍しいことだ。サー・ラーやディーゴにも通じるサイケなコズミック感覚を操る才能が出てきたら、そりゃエリカ様も煽られるって。
(出嶌孝次)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2008年04月17日 17:00

更新: 2008年04月17日 17:11

ソース: 『bounce』 297号(2008/3/25)

文/出嶌 孝次、林 剛