インタビュー

Panic At The Disco(5)

KEYWORD 3:LOVE THE BEATLES

 自他共に認める新作の最大の特徴は、これまでのどのエモ・バンドよりも大胆かつ巧みに採り入れられたビートルズ・サウンドだ。ストリングスを含むレコーディングの最終作業をアビー・ロード・スタジオで行うなど、徹底ぶりも話題となっている。実演の難しさを想像せずにはいられない、凝ったサウンド・プロダクションがなされているあたりは66年作『Revolver』を連想させ、最新シングル“Nine In The Afternoon”では『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』と『Magical Mystery Tour』が同居したようなマジカル・サイケ・ワールドを大展開! いまのミュージック・シーンが失いつつあるオリジナリティー溢れる音楽の創造をめざしたPATDが、デビュー・アルバム制作後に改めて聴き返したのが、他ならぬビートルズだったという。それを踏まえて、大先輩への憧憬がこの2作目でモロに音へと反映されているのが微笑ましい限りだ。
▼ビートルズの作品を紹介。

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掲載: 2008年04月24日 17:00

更新: 2008年04月24日 17:27

ソース: 『bounce』 297号(2008/3/25)

文/インタヴュー・文/山口 智男、キーワード解説/宮原 亜矢