インタビュー

③国際派としてのブジュ

 ブジュの人気はジャマイカだけに留まらず……ということで、ここでは国際派としての一面を覗いてみよう。『Unchained Spirits』に大きく関与したランシドは、それに先駆けて自身の『Life Won't Wait』にブジュを招待。そもそもオファー云々を抜きにして彼にたびたびラヴコールを送っていたことが、このコラボを実現させたという。また、新作にも参加しているワイクリフ・ジョンとの親交も密で、クリフの2003年作『The Preacher's Son』での顔合わせ以降、2人はたびたびマイクを交わすことに。他にもヒップホップ勢からの引き合いが多く、ファット・ジョーやヘヴィD&ザ・ボーイズ、キャムロンといったNY勢を筆頭に、フランスの113やプエルトリコのテゴ・カルデロンらとの共演歴を持つ。

 さらに、シニード・オコナーが“Untold Story”をカヴァーしたり、元ストーン・ローゼズのイアン・ブラウンが自身のルーツを開陳する〈Under The Influence〉シリーズでブジュの楽曲をセレクトしていたりとその影響は多岐に渡るもの。余談だが、ショーン・キングストンのデビュー時にやたらと〈ブジュの甥っ子〉という売り文句が躍っていたことも、彼の国際的な知名度の高さを裏付ける証のひとつといえるだろう。

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掲載: 2009年04月30日 16:00

更新: 2009年04月30日 18:13

ソース: 『bounce』 309号(2009/4/25)

文/カシワサン