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インタビュー

エモいだけじゃ物足りない! パラモア以降のキュートな女子たちを紹介!! その1


  ボサボサの髪に汚いシャツ、そして内にこもりがちなリリック──いつの間にか〈エモ〉といったらモテない男子がやる音楽というイメージが定着していました。当然のことながら、シーンの女子率は異様に低め。しかし、フォール・アウト・ボーイやマイ・ケミカル・ロマンスらが続々とメインストリームで成功を収めるようになると、従来のイメージは払拭され、ギャルも伸び伸びと活動できる環境が整っていくです。そして、まず先陣を切ってブレイクを果たしたのが、2007年に〈ポスト・アヴリル〉とのコピーでメジャー入りしたヘイリー・ウィリアムズ(写真)率いるパラモア。あれから2年、いま〈ポスト・ヘイリー〉の座を巡って熾烈な女性エモ合戦が熱く繰り広げられているのをご存知でしょうか? ヘイリーと同じく、決して女性らしさは忘れずにパッションを持ち合わせ、ファッションにも細心の注意を払う女の子揃いで好感度大。彼女たちが男性優位だったエモ・シーンを覆そうとしているのです。

 ……とザックリここ数年の流れを書きましたが、〈ガナるだけがロックじゃないのよ〉と言わんばかりにポップでキャッチーな要素を積極的に放つ彼女たちを前に、カテゴライズは不要。〈エモだろうがなんだろうが、楽しんだもん勝ち!〉ってことで、ここでは〈エモならぬモエ(萌え)系〉アクトをドカンと紹介しましょう! さあ、あなたも〈ガール・ネクスト・ドア〉をいっしょに探しに行きませんか?
(宮原亜矢)

MEG & DIA 『Here, Here And Here』 Warner Bros.(2009)
韓国系の血を引くメグ&ディア姉妹(ジェシカ・アルバ似!)率いる5人組は、今年の〈ワープト〉でも大暴れするはずのブレイクを約束されたバンド。文学的な詞が散りばめられたこのメジャー進出作においても、元DJの父親から譲り受けたフォークやポップスの素養を感じさせる姉妹の可憐なコーラスがいちばんのポイントかと。
(宮原)

KENOTIA 『You've Dug Your Grave, Now Lie In It』 Sumerian(2008)
アトランタ出身、女1人+男3人から成る4人組。そこはかとなくプログレッシヴ・エモ的な志向を感じさせるバックの演奏と叙情的なメロディーは、元気と可愛さだけを売りにしたガールズ・エモ~パンク・バンドとは一線を画している。
(粟野)

KYLEE 『Love Kicks...』 RX/UKプロジェクト(2009)
パラモアに対する日本からの返答!? ストーリー・オブ・ザ・イヤーがトリを務めた〈Hurley NIGHTS〉へ出演を果たしたのも記憶に新しい、アメリカ人の父と日本人の母を持つキュート&エネルギッシュな14歳のシンガー。力強い声と確かな歌唱力(&もちろんルックスも!)が評価され、次作からメジャー入りが決定!
(粟野)


LIGHTS 『Lights』 Underground Operations(2008)
プロテスト・ザ・ヒーローを輩出したメタルコア・レーベルがプッシュする女子ひとりユニット。でも激ロック系を想像したら大間違い! ヘナヘナでピコピコなサウンドにクネクネとエモメロを乗せた楽曲で、ラーメン系のファンからティン・ティンズ好きまでKOしちゃうわよ!
(山西)


VERSAEMERGE 『VersaEmerge』 Fueled By Ramen/Atlantic(2009)
ギリシャ彫刻みたいに深い顔立ちが印象的なクール・ビューティー、シエラ嬢率いるバンド。Sっぽい見た目からは想像できない儚げな歌声が、北欧のゴス風なアレンジに映えまくり。ラーメン所属ということもあって、もっとも〈ポスト・パラモア〉に近い存在だ!
(宮原)

TEEN HEARTS 『Heart Beat EP』 IN-n-OUT(2009)
清涼感のあるコーラスとケイティ・ペリーをやや控えめにしたような容姿で、キーボード担当にも関わらずリード・シンガーを喰うほどの存在感を放っている紅一点のチャリティちゃん。もしこれが彼女抜きのメガネ男子だらけなバンドだったら……タワレコ限定の本作は世に埋もれてしまったかもね!
(宮原)

THE MORNING OF 『The World as We Know It』 Tragic Hero(2008)
男女ツイン・ヴォーカルを擁するNYの6人組。分類としてはジャックス・マネキンらに連なるピアノ・エモ系の音だが、女子が入ることによってヴォーカルの掛け合いとハーモニーに幅ができ、新鮮な感動を生み出している。
(粟野)

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年05月14日 16:00

更新: 2009年05月29日 18:02

ソース: 『bounce』 309号(2009/4/25)

文/粟野 竜二、宮原 亜矢、山西 絵美

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