インタビュー

いまが旬の〈ニュー・フォーク〉な感覚を徹底解析!! (その2)

FLEET FOXES
『Fleet Foxes』
 Sub Pop(2008)
昨年、英米のさまざまな主要音楽媒体による年間ベストに選ばれたヒット作。全体に柔らかなリヴァーブが掛かるなかで、フォークやトラディショナル、そして宗教音楽の要素まで絡め、ポップでありつつ荘厳という新境地サウンドを生んだ。

LAURA MARLING
『Atlas Of Cannot Swim』
 Astralwerks/Virgin(2008)
昨年のマーキュリー賞でノミネートも受けた初作。現在19歳のブロンド美少女が、ギター片手にシンプルなフォークを紡いでいく。ノア・アンド・ザ・ホエールにかつて所属し、ミステリー・ジェッツの曲などに参加した過去も!

ANDREW BIRD
『Noble Beast』
 Bella Union/HOTESS(2009)
ヴァイオリンをピッキング演奏したり、口笛からグロッケンシュピールまでさまざまな楽器を独創的に用いるシカゴ在住のシンガー・ソングライター。96年デビューのヴェテランながら、5枚目にあたる本作が全米12位のヒットに。さまざまな楽器が描く音の層に朗々とした歌声が乗り、牧歌的でありつつも刺激的。

BAT FOR LASHES
『Two Suns』
 Echo/Parlophone(2009)
ブライトンの美少女による一人ユニット。ピアノなどの生音感を活かした幽玄な音の層と、妖精的な歌声が耳に残るこの2作目は全英初登場2位を記録。想像力では見えない世界をも具現化するような作風は、ケイト・ブッシュやビョークにも例えられる。

MILES BENJAMIN ANTHONY ROBINSON
『Miles Benjamin Anthony Robinson』
 Say Hey(2008)
NY大学で映像を学んだ後、ホームレス生活もしたユニークな経歴を持つ25歳。力強さも備えたサウンドと絞り出すような歌声は、若き日のボブ・ディランを思わせる。TVオン・ザ・レディオのメンバーらが発掘し、本作にも参加している。

GRIZZLY BEAR
『Veckatimest』
 Warp(2009)
すでに全米8位を獲得済みの3作目。若さ溢れるコーラスと端正なメロディーが、ジャズやクラシックの要素も持つサウンドと絶妙にマッチし、聴いているうちに病みつきに。新しもの好きなレディオヘッドの指名で全米ツアーのサポート経験も。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2009年08月05日 18:00

更新: 2009年08月05日 18:01

ソース: 『bounce』 312号(2009/7/25)

文/妹沢 奈美