こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

インタビュー

INTERVIEW(4)――めちゃくちゃな勢い

 

めちゃくちゃな勢い

 

――ちなみに、リード・トラックの“世界の果てまで連れてって!”はどういうふうに作っていったんですか?

真夏「その曲は、とにかく自分たちのルーツの音楽みたいなやつを、バーンってやろうっていう発想で。私たち、90年代のJ-Popの直撃世代なんですね。バカみたいにCDが売れて、バカみたいに同じ曲ばっかり流れる、みたいな。バブル崩壊後だけど売り出し方はまだバブってて、幼いながらに〈同じようなCDばかりどうして200万枚とか売れるの?〉とか思いながらも、やっぱり楽しかったんですよね。熱量もすごくあったし。あとは、〈全般的にわかりやすくホーンが入ってたよね?〉とか、自分たちがイメージする90年代のポップスみたいなのをやりたいね、って作っていった感はあります。自分たちのノスタルジーをなぞったとも思うんですけどね。ノスタルジックなものを出せたらなーと思っていて、出たなーとも思ってます(笑)」

――なるほど。じゃあ今作のなかで最後に出来た曲は?

沖山「“DUB 湯”ですね。ホント、レコーディングの直前ぐらいに……というか、レコーディングで完成させたようなとこがあるんですけど。これが最後の曲だったんで、全体の流れでちょっと足りてないものというか、欲しいものを、パッと作ったんです。めちゃくちゃな勢いがほしかったんで、そういうところは出せたかな、って思います(笑)。歌詞も結構おもしろいなと(笑)」

――〈お風呂があるから大丈夫〉って。でも、〈大丈夫かも!〉って、勢いに流されて思っちゃいますよね(笑)。

真夏「お風呂の歌が作りたかったんですよね。私、お風呂嫌いだったんですよ、すごい。シャワーで全然よくて、浸かるなんて絶対やだと思って。その時間で別のことをしようよ、って思ってたんですけど、半年前頃から、お風呂に浸かって〈気持ちいい~〉って思うようになったんですよ。〈お風呂って素晴らしいな~〉って」

――そういう歌が、人生賛歌みたいな聴こえ方もするところがすごいですよね。

真夏「そうですね。ホントはね、こういう歌詞の内容になるっていうよりは、〈お風呂に入ってる気分で私と話してよ〉っていう相手がいて。すごい心閉じがちな人がいて、友達に。その人に向けて書いてたんですけど、書いてくうちに、違う側面も出てきて……っていう曲ですかね」

――とても開いてる曲ですよね。これもやはり、お祭り感覚というか。

真夏「そうですね。お祭り感覚はありますよね」

 

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2010年07月28日 18:00

インタヴュー・文/土田真弓