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インタビュー

ケンスケアオキの最近のパワープレイ・アルバム

 

1. ROISIN MURPHY 『Ruby Blue』 Echo(2005)

ハートの少し深くにあるみたいな微妙な心境の変化とかを、例えば言葉で表現することができるし、例えば絵で表現することもできるし、上手くいけば仕草ひとつで表現することも可能かもしれない。でも僕はやっぱりそういう気持ちを音楽で表現したり、勝手にそう感じてみたり、音楽を通してなぞってみたりするのが大好きだし、自分でも勝手にそういうのが得意だと思っているアホだ。“If We're In Love”は、ここ半年間でそんな俺のハートのいちばん近くまで近付いてきた重要な一曲。こんなに近くていいんですか!?って思えるほど、とにかく俺とこの曲との距離は近いところにある。

2. KATY PERRY 『Teenage Dream』 Capitol(2010)

もし俺がガンガンに英語が喋れたらこの曲の歌詞は少し〈わかりやすすぎる〉かもしれないし、いまの気分からしたらジャケットの感じも少しカラフルすぎるかもしれないね。けれども、もはやそんなことは関係ない、完璧なリズムなのに少しだけリズムを裏切るようにコトバを操って、喋るように、吐き捨てるように歌うメロディー、それからカッコイイコードとリズム。だって音楽を聴くうえでなにより重要なのはその曲を聴いた時の腰の振れ方でしょ! だいたいカッコイイ曲ってのは、カッコイイダンスができるようになってるんだと思うよ。

3. JOANNA NEWSOM 『Milk-Eyed Mender』 Drag City(2004)

見てわかるように、最近の俺はほとんど女性ヴォーカルばかりを聴いている。それはもしかしたら、ほぼ毎日男性ヴォーカルのロック・バンドでドラムを叩いていると、男性ヴォーカルに対して耳が疲れた(笑)!という反応を無意識に示すとかそういった要因もなくはないのかもしれないが……。ただ男性に比べて女性のほうが、より喋るように歌うシンガーが多いような気がして、そしてその歌い方こそが俺がついつい女性シンガーの曲に惹かれてしまう理由なのかもしれないと勝手に思っている。そんなわけで、特に本作に収録されている“Sprout And The Been”は彼女の声と歌い方が素敵で魅力だと思う。おすすめ◎。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年02月25日 14:24

更新: 2011年02月25日 14:24

ソース: bounce SPECIAL (2011年1月25日発行)

構成/編集部