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インタビュー

ソングライター・マツキタイジロウによる『MIRACLES』さくっと解説!




1. ありふれた愛を

オーソドックスなモータウン的ソウル・ナンバーですけど、メロディーがオーセンティックになりすぎていないというか、ぜんぜんモダンだと思うし、いま聴ける感じのメロディーがバキッと出来上がったのでお気に入りの曲です。


2. 甘い未来

自分のなかのフリー・ソウル感というか、イギリスの青年が解釈したソウルみたいなものを日本人がやるみたいな感覚。実際はうわべのいいところしかなぞってないんだけど、でも、それが一曲として成立するとすごく良い曲になるという好例ですかね。


3. ミラクルズ

ひと言で〈○○風〉とか言えないんだけど、非常に雰囲気があって、胸が締め付けられる曲。リズムがすごく立ってるんだけど、それに負けないメロディーがちゃんと乗ってるっていう、双方を戦わせながら引き立てていく、SCOOBIE DOらしい曲。


4. ABC☆123

この曲と“ミラクルズ”ではBLACK BOTTOM BRASS BANDをフィーチャーして。僕なりの世界平和祈願というか、ミクロで見るといろんな争いや不幸な出来事がいま起こってるけど、もっともっと全体を見て未来を考えなくちゃっていう。


5. 言葉になんてならないね

なんでもかんでも言葉にして説明するのが良しってわけじゃないと思うんですよね。漠然とした未来への不安とかっていうのも全部抱えて、言葉にならなくても進んでいく、次に踏み出していくっていうポジティヴな気持ちを歌った曲。


6. 恋の彗星

ソフト・ロックみたいなものをそれっぽくじゃなく真面目にやったらおもしろいんじゃないかと。しかも、それで良い曲を作っちゃおうって思ったら本当に良い曲が出来て(笑)。シャレッちゃシャレなんですけど、アルバムのなかでイイ味出してます。


7. ドア

僕のなかではスタイル・カウンシルっぽくやろうかなってのがありましたね。スロウなんだけど重すぎない、ちょっと醒めた感じとでもいうか、黒っぽさを前面に押し出すよりは、さらっと……なんだけど引っかかる、そういう曲かな。


8. 永遠と赤いバラ

70年代ソウルというか、自分でも気の利いた譜割だなと思います。イメージとしては、終電間際の改札で固まってるカップル。ものすごいスピード感でまわりが動いてるのに、そこだけ時間が止まってる、あの感じを曲にしたらこうなりました。


9. 踊りませんか

〈That's Oldies!〉というか、初期ビーチ・ボーイズみたいなサーフっぽいものをイメージして作りましたね。コード進行や構成はシンプルなんだけど、ものすごく胸を掴まれるメロディー……例えばトーネイドーズの“Telstar”みたいな、そういうもの。


10. あと1秒の夜が

ウチらにしては珍しいハイ風のサウンド。ロックって居場所のない人たちのために寄り添う音楽だと思うんですけど、なんかそういうことを歌詞で言いたかったんです。どれだけ大きいライヴハウスでも、結局は1対1の価値観で繋がってるんだっていう。

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年10月06日 22:00

更新: 2011年10月06日 22:00

ソース: bounce336号(2011年9月25日発行)

構成/編集部

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