インタビュー

最新のSCOOBIE DO、そのポップ&ソウル成分をカテゴリー別に探ってみた!



SCOOBIE DO_A2


モータウン



「本物のポップスだと思うんですよね。消費される音楽というか、そこがすごく潔いし、なおかつ本当に大げさに作り込んでいて、キラキラしてる。一度聴けば覚えられちゃうし、メッセージ性とか存在以上に、下世話っちゃ下世話なんだけど強い。凝ってることをやってるんだけど間口が広いし、ムードはあるし、軽薄なんだけども胸を締め付けられるところに普遍性を感じます」(マツキ)。


▼関連盤を紹介。

左から、ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームス『The Ultimate Collection』、ジャクソン5の69年作『Diana Ross Presents The Jackson 5』(共にMotown)

 

 

ジャパニーズ・ポップ・マスター



「僕たちがやってることって、小西(康陽)さんがやってきたソウル解釈に近いかも知れないですね。好みの感じも近いだろうし、良いムードを捉える感覚とか、古い音楽を新しい音楽として聴かせるところとかシンパシーを感じます。趣味性が高い音楽なんだけど開けてるという意味では、大橋トリオにも近いものを感じていて、黒くないのが逆にソウルっぽいですよね」(マツキ)。


▼関連盤を紹介。

左から、PIZZICATO ONEの2011年作『11のとても悲しい歌』(ユニバーサル)、大橋トリオの2010年作『NEWOLD』(rhythm zone)

 

 

スウィート・ソウル・シンガー



カーティス・メイフィールドの歌はすごく優しい。あるとき、〈これは弱い人間のためにある音楽なんだ、カーティスがオレに向かって歌ってる!〉と思ったんです。ソウルなんだけどソウルってひと言で括れませんね。清志郎さんは……初期のRCが好みで、ソロだと『KING』。“Baby何もかも”っていう曲を聴いて、スロウなソウル・ナンバーってイイなあって心底思いました」(コヤマ)。


▼関連盤を紹介。

左から、インプレッションズの65年作『People Get Ready』(MCA)、忌野清志郎の2003年作『KING』(ユニバーサル)

 

 

ネオ・アコースティック



「80年代のネオアコやその周辺のホワイト・ソウルと呼ばれたアーティストのなかでいちばんソウルを上手に解釈したのがスタイル・カウンシルだと思っていて。あとはプリファブ・スプラウト。黒人音楽を飛び越えて完全にオリジナルのスタイルになっている。そういうところは僕もすごく影響されてますね。黒くなきゃいけないとかって絶対思ってないし」(マツキ)。


▼関連盤を紹介。

左から、スタイル・カウンシル『Greatest Hits』(Polydor)、プリファブ・スプラウトの85年作『Steve McQueen』(Epic)

 

 

ネオ・クラシック・ソウル



「メイヤー・ホーソーンとかベニー・シングスとか、古いものをいまの音でやって新しいものとして成立させるっていう方向性は、僕らも意図としてあるんですよね。メイヤーはインプレッションズの頃のカーティスみたいだし、フェティッシュな部分が強くて、届くところもピンポイントなのかも知れないけど、ピンポイントすぎてむしろキャッチーだと思います」(マツキ)。


▼関連盤を紹介。

左から、メイヤー・ホーソーンの2009年作『A Strange Arrangement』(Stones Throw)、ベニー・シングスの2011年作『Art』(Dox)

 



カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2011年10月06日 22:00

更新: 2011年10月06日 22:00

ソース: bounce336号(2011年9月25日発行)

構成/久保田泰平

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