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第57回――ベティ・ライト

万能バンドのルーツが采配した〈ソウル・ムーヴィー〉の数々

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2012/01/25   00:00
更新
2012/01/25   00:00
ソース
bounce 339号 (2011年12月25日発行)
テキスト
文/出嶌孝次


Roots_A



エイミー・ワインハウスの『Lioness: Hidden Treasures』にはクエストラヴ&ジェイムズ・ポイザーの参加曲が収められていて、将来的には新バンドを結成するというプランも両者の間では持ち上がっていたという。そんなタイミングで『Betty Wright: The Movie』が登場したものだから余計しんみりしてしまうのだが、ここ数年のルーツがソウル・アーティストたちとのコラボレーションにおいて素晴らしい成果を残しているのは間違いない。

ベティに連なるレジェンド共演路線のきっかけとなったのは、クエストラヴを中心人物として作り上げられたアル・グリーンの名作『Lay It Down』だ。また、同作のリリース後にTVの人気トークショウ「Late Night With Jimmy Fallon」にてハウス・バンドを務めるようになったルーツは、古今東西さまざまなジャンルのゲストとの手合わせを経験し、万能なバック・バンドとしての側面をさらに強めていく。今年話題になったブッカーTのソロ作『The Road From Memphis』なんかは、まさにヒップホップ的なセンスで新旧の音楽エッセンスを融和させるルーツならではのサウンドだったし、ジョン・レジェンドとのコラボ・アルバムやダフィのプロデュース/演奏参加にて求められたのも同種のものだろう。ルーツとしての新作『Undun』も出たばかりだが、それ以上に次は誰と組むのかが楽しみ……なんて言ったら怒られるかな。



▼ルーツの近年のソウル・ワークスを紹介。
左から、 エイミー・ワインハウスのニュー・アルバム『Lioness: Hidden Treasures』(Island/ユニバーサル)、アル・グリーンの2008年作『Lay It Down』(Blue Note)、ブッカーT・ジョーンズの2011年作『The Road From Memphis』(Anti-)、ジョン・レジェンド&ザ・ルーツの2010年作『Wake Up!』(G.O.O.D./Columbia)、ダフィの2010年作『Endlessly』(Mercury)

 

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