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bloodthirsty butchers

耳で聴いたピープル・トゥリー――(2)

連載
360°
公開
2010/03/20   17:00
更新
2010/03/20   17:06
ソース
bounce 319号 (2010年3月25日発行)
テキスト
文/久保田泰平

 

ナンバーガール『サッポロ OMOIDE IN MY HEAD 状態』 EMI Music Japan(2003)

本盤でのMCで向井秀徳が語っているように、彼らはブッチャーズの音楽から受け取ったソウルを、自身の音楽へと還元させた直下の世代。ライヴ音源集〈記録シリーズ〉には“プールサイド”のカヴァーも収録されている。バンド解散をもって、田渕ひさ子はブッチャーズに加入。

LOST IN TIME『明日が聞こえる』 DAIZAWA(2009)

ブッチャーズの94年作『Lukewarm Wind』(惜しくも廃盤)に収録されていた楽曲タイトルから……というバンド名を付けた時点で設けられたであろう高いハードルを、悶絶しながら飛び越えていくソングライター、海北大輔。彼の言葉、歌にもまた、並みならぬ〈熱〉がある。

MASS OF THE FERMENTING DREGS『ワールドイズユアーズ』 AVOCADO(2009)

〈女版ブッチャーズ〉という表現が適当かはさておき、ギター・ポップにも通じる叙情性とエッジーなオルタナティヴ・ギター・サウンドを繋ぐ彼女たちのサウンドに、ブッチャーズの影がちらりと。本作では共同プロデューサーに中尾憲太郎を迎えるなど、間接的な縁もあり。

神聖かまってちゃん『友だちを殺してまで。』 恋愛研究会(2010)

ライヴ見たことないけど素晴らしい音源だ! いい曲だ! なう――と吉村もつぶやき評していた、巷で話題の4人組。無作法に放たれていく歌世界から、うっとりするようなメロディーがちょこちょこと顔を出すあたりはブッチャーズ的。正直者の音楽ってホント、イイものですね。

Joe Strummer - The Future Is Unwritten『Soundtrack』 Sony BMG UK(2007)

世渡り上手ではなかっただけに、ジョー・ストラマーがクラッシュ解散以降に歩んだ道のりは、決して賑やかものじゃなかった。むしろ敗北の連続。しかし、その悶絶っぷりに彼の〈男〉を見たファンも多数。死ぬまでかっこ良かったぜ……ってあの人も言われると思う、きっと。