グールドとの共演、ヨーヨー・マの師!レナード・ローズ『米コロムビア録音全集』(14枚組)
ヨーヨー・マの師にして20世紀アメリカの巨匠チェリスト
レナード・ローズ生誕100年記念リリース!
ホルショフスキとのベートーヴェン第3番は世界初発売
レナード・ローズ(1918-1984)は20世紀アメリカの生んだ最も卓越したチェロの名手の一人。ローズの生誕100年を記念して、1949年~1974年にかけてのモノラル~ステレオ期にコロンビアに録音した全ての協奏曲・ソロ録音をCD14枚に集成したボックス・セットが登場します。
ユダヤ系ウクライナ移民を両親に持ち、カーティス音楽院で学んだローズは、トスカニーニ時代のNBC交響楽団、ロジンスキ時代のクリーヴランド管弦楽団、ワルター時代のニューヨーク・フィルハーモニックの首席チェロ奏者を歴任した猛者で、1951年以降はソロ奏者として幅広く活動。確実な技巧と高い音楽性に支えられた暖かみのあるチェロ演奏は、数多くの称賛を浴びました。ジュリアードやカーティスで積極的に若手を指導し、門弟からはヨーヨー・マやリン・ハレルのほか、多数のソリスト、オーケストラ奏者を輩出しています。またスターン、イストミンとの「スターン・トリオ」でも知られています。
協奏曲では、ニューヨーク・フィル(しかもワルター、ミトロプーロス、バーンスタインという三大の音楽監督の指揮)、オーマンディ/フィラデルフィア管、セル/クリーヴランド管というアメリカの三大メジャー・オーケストラと録音しています。モノラルでは、ワルター指揮ニューヨーク・フィルとのベートーヴェン「三重協奏曲」、ブラームス「二重協奏曲」、さらにミトロプーロス指揮のブロッホ「シェロモ」とサン=サーンス第1番があり、ステレオ時代に入ると、オーマンディ指揮フィラデルフィア管との共演でチャイコフスキー「ロココ」、ドヴォルザーク、ラロのほか、ブラームスとベートーヴェン、「シェロモ」、サン=サーンス第1番の再録音が残されています。
ソロ録音では、長年パートナーを組んだレオニード・ハンブロとのソナタ録音が重要で、シューベルト「アルペジオーネ」、フランク、グリーグ、ブラームスのソナタは、モノラルLP時代の代表盤として知られた名演。「アルペジオーネ」はステレオでの再録音も残しています。CD3の1950年と52年に録音されたベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番・第5番は、今回が初発売。第3番では名ピアニスト、ミエスワフ・ホルショフスキとの共演であるのも聞きものでしょう。、そして何と言ってもローズの名前を録音史にきざみこんでいるのは、1973~74年に録音されたグレン・グールドとのバッハのチェロ・ソナタ3曲の録音でしょう。ハイメ・ラレードと録音したヴァイオリン・ソナタと合わせ、グールドの数少ない室内楽録音として貴重であり、バッハの対位法的書法を極限まで表出した、個性的な解釈でも知られています。
今回初めてCD化されるLP約5枚分の音源は、オリジナル・マスターテープより24bit/192kHzリマスター。各ディスクはアメリカ初出LP盤のジャケット・デザインによる紙ジャケットに封入(レーベル・デザインも当時のものを採用)、録音データを完備したオールカラー・ブックレットとともにクラムシェル・ボックスに封入されています。
(ソニーミュージック)
【収録予定曲】
<CD1>
1. V=ロボス:ブラジル風バッハ第5番~アリア
2. アイルランド民謡:ミンストレル・ボーイ
3. アイルランド民謡:ガーデン・ウェア・ザ・プレイティーズ・グロー
4. チャールズ・ウィリアム・グローヴァー:トゥラリーのバラ
5. アイルランド民謡:パラティンの娘
6. J・キーアン・ブレナン:ア・リトル・ビット・オブ・ヘブン
7. アイルランド民謡:バリーニュア・バラード
8. アーネスト・ボール:アイルランドの瞳微笑むとき
9. アイルランド民謡:ザ・ヤング・メイ・ムーン
10. ヘルマン・ローア:ユード・ベター・アスク・ミー
[演奏]
クリストファー・リンチ(テノール:2-10)
ビドゥ・サヤン(ソプラノ:1)
レナード・ローズ(チェロ)
ジョン・ワマー(フルート:2-10)
ローラ・ニューウェル(ハープ:2-10)
[録音]
1945年1月26日、ニューヨーク、リーダークランツ・ホール(1)
1947年10月24日、USA(2-10)
<CD2>
1. ブロッホ:ヘブライ狂詩曲『シェロモ』
2. サン=サーンス:チェロ協奏曲 第1番 イ短調Op.33
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ディミトリ・ミトロプーロス(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
[録音]
1951年4月21日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD3>
1. ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第3番 イ長調Op.69
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ミェチスワフ・ホルショフスキ(ピアノ)
[録音]
1950年9月28-29日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第5番 ニ長調Op.102-2
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
レオニード・ハンブロ(ピアノ)
[録音]
1952年6月9日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD4>
1. フランク:チェロ・ソナタ イ長調 FWV.8
2. グリーグ:チェロ・ソナタ イ短調 Op.36
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
レオニード・ハンブロ(ピアノ)
[録音]
1952年6月11&18日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD5>
1. シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
2. ボッケリーニ:チェロ・ソナタ イ長調 G.4
3. G.B.サンマルティーニ:チェロ・ソナタ ト長調
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
レオニード・ハンブロ(ピアノ)
[録音]
1953年5月11-12日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD6>
1. ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 Op.38
2. ブラームス:チェロ・ソナタ 第2番 ヘ長調 Op.99
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
レオニード・ハンブロ(ピアノ)
[録音]
1953年12月15, 23日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD7>
1. ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
アイザック・スターン(ヴァイオリン)
ブルーノ・ワルター(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
[録音]
1954年12月29日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ベートーヴェン:ヴァイオリン、チェロとピアノのために三重協奏曲 ハ長調 Op.56
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ) ジョン・コリリアーノ(ヴァイオリン)
ワルター・ヘンドル(ピアノ)
ブルーノ・ワルター(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
[録音]
1949年3月18, 32日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD8>
1. シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
レナード・バーンスタイン(指揮) ニューヨーク・フィルハーモニック
[録音]
1960年10月24日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
2. ブロッホ:ヘブライ狂詩曲『シェロモ』
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1961年1月29日、フィラデルフィア、タウン・ホール
<CD9>
1. バーバー:ピアノ協奏曲 Op.38
[演奏]
ジョン・ブラウニング(チェロ)
ジョージ・セル(指揮) クリーヴランド管弦楽団
[録音]
1964年1月3日、クリーヴランド、セヴェランス・ホール
2. ウィリアム・シューマン:チェロと管弦楽のため幻想曲『オルフェウスの歌』
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ジョージ・セル(指揮) クリーヴランド管弦楽団
[録音]
1964年1月11日、クリーヴランド、セヴェランス・ホール
<CD10>
1. ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
2. チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 Op.33
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1963年11月24, 15日、フィラデルフィア、タウン・ホール
3. レナード・ローズ:ドヴォルザークのチェロ協奏曲を語る
[語り]
レナード・ローズ
[録音]
1965年
<CD11>
1. ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
アイザック・スターン(ヴァイオリン)
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1964年4月1日、フィラデルフィア、タウン・ホール
2. ベートーヴェン:ヴァイオリン
チェロとピアノのために三重協奏曲 ハ長調 Op.56
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
アイザック・スターン(ヴァイオリン)
ユージン・イストミン(ピアノ)
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1964年4月16日、12月31日
フィラデルフィア、タウン・ホール
<CD12>
1. シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
2. シューマン:幻想小曲集 Op.73
3. シューベルト:序奏と華麗なポロネーズ Op.3
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
サミュエル・サンダース(ピアノ)
[録音]
1966年5月2-3日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ
<CD13>
1. ラロ:チェロ協奏曲 ニ短調
2. サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調 Op.33
3. フォーレ:チェロと管弦楽のためのエレジー Op.24
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管弦楽団
[録音]
1967年3月27日、フィラデルフィア、タウン・ホール
<CD14>
1. J.S.バッハ:チェロ・ソナタ 第1番 ト長調 BWV.1027
2. J.S.バッハ:チェロ・ソナタ 第2番 ニ長調 BWV.1028
3. J.S.バッハ:チェロ・ソナタ 第3番 ト短調 BWV.1029
[演奏]
レナード・ローズ(チェロ)
グレン・グールド(ピアノ)
[録音]
1974年5月28-29日
1973年12月16-17日
トロント、イートン・オーディトリウム
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2018年06月05日 00:00