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Tony Allen(トニー・アレン)、Hugh Masekela(ヒュー・マセケラ)|二人のレジェンドが邂逅した奇跡のアルバム『Rejoice』がデラックス・エディションで登場

Tony Allen(トニー・アレン)、Hugh Masekela(ヒュー・マセケラ)『Rejoice』

南アフリカを代表するジャズ・トランぺッター、ヒュー・マセケラと、アフロビートの創始者、トニー・アレンによるコラボレーション・アルバム『REJOICE』。2018年1月にこの世を去ったマセケラにとっては死後初めてリリースされたアルバムに、そして2020年4月に急逝したトニー・アレンにとっては、生前最期のリリースとなったアルバムである。レコーディングから実際にリリースされるまで10年かかり、2020年3月にリリースされるや否やThe GuardianやPitchfork、MOJO誌などメディアから高い評価を集めて本作が、ボーナス・ディスク付きのデラックス・エディションで再び登場となる。

今回リリースとなる『REJOICE』 のデラックス・エディションは、DISC1に2020年リリースのオリジナル・アルバムを収録。そしてDISC2には、2010年制作のオリジナル・ミックスに、2019年のレコーディング・セッションで未使用だったパートを加えた新たな”リイマジンド・ミックス“8曲をボーナス・トラックに収録。オリジナル・アルバムとはまた違うサウンドスケープが楽しめる”別ヴァージョン“ディスクとなっている。

フェラ・クティとの繋がりをきっかけに、1970年代に出会ったヒュー・マセケラとトニー・アレン。それ以来、二人は何十年にも亘り、一緒にアルバムを作れないかと話していたという。そして2010年、UKでのツアー・スケジュールが重なった時、二人はこれを絶好の機会ととらえ、プロデューサーのニック・ゴールド(World Circuit Labelの創始者でもある)とともにレコーディングに取り掛かった。この時レコーディングされた音源は、2018年にマセケラが亡くなるまで、長い間保管されたままになっていた。その音源を、トニー・アレンとニック・ゴールドが発掘し、オリジナルのレコーディングが行われた同じロンドンのスタジオで2019年夏、アルバムとして完成させた。アルバムには、アレンとマセケラの他、トム・ハーバート(Acoustic Ladyland / The Invisible)、ジョー・アーモン=ジョーンズ(Ezra Collective)、ムタレ・チャシ(Kokoroko)、スティーヴ・ウィリアムソンといった、ジャズやアフロビート・シーンで活躍する新世代のミュージシャンたちが参加している。

二人のアフリカン・ミュージック・シーンの巨人が出会った本作は、アレンの言葉を借りると「南アフリカとナイジェリアの要素が混ざり合い、スウィングとジャズがごった煮になったようなもの」だという。それはパラレルのハーモニーを奏でるホーンと掛けるようなドラムが印象的な「Agbada Bougou」、スウィングするパーカッションと賑やかなブラスが聴くものを高揚させる「Coconut Jam」、さらに疾走感のあるスネアドラムが躍動感を作り出している「Obama Shuffle Strut Blues」を聴けば伝わってくるだろう。

またフリューゲルホーンを優雅に演奏する一方で、マセケラは数曲でヴォーカルにも挑戦している。例えばアルバムの幕開けを飾る躍動感溢れる「Robbers, Thugs and Muggers」や非白人居住地域のスラングで悪党の集団を意味する「O Galajani」での耳に憑りついて離れないチャントは、日常で使われるZulu語で歌われており、また""""ジャズ・ミーツ・アフロビート”風なフェラ・クティへのトリビュート「Never (Lagos Never Gonna Be The Same)」は英語で歌われている。またアレンも、自身のユニークなドラム・スタイルの他、アルバムからのファースト・シングル「We've Landed」でスポークン・ワードを担当している。ちなみにこの楽曲は、”現代を生きる若者達”へ向けたものだとアレンは語っている。「歌詞は、17歳から19歳ぐらいの人たち、ゆっくりと大人になりつつあり、自分たちが何者なのかを探求し、自分たちの世代が目覚める時が来たと気づく、そんな人たちに向けているんだ」

「フィーリングはすごく良かったよ」アレンはオリジナル・セッションをそう振り返る。「誰もが皆、ここにパーカッションやキーボード、ヴォーカルなどなどを、オーヴァーダブしていくものだと思っていた。アイディアとしてもエキサイティングなものだった」しかし残念ながら、その為のスタジオ・スケジュールを取ることは、忙しい二人にとっては大変難しいことだった。ヨーロッパのフェスティヴァルなどで二人は頻繁に顔を合わせたが、その度に「プロジェクトはどうなっている」とマセケラは問いかけ、「分からないよ」とアレンは答えていたのであった。しばらくして、アレンはニック・ゴールドにテープを聴きたいと連絡をとり、プロジェクトを再び軌道に乗せようとした。だが、それからほどなくして、マセケラがこの世を去ってしまったのだった。

結果的に長い時間を経てようやく完成したアルバムにアレン自身は満足していると語る。「アルバムを一から完成させるのに、10年はとても長い時間だ。だが、何事も適切なタイミングで、何かの理由をもって現れる・・・そういう哲学を私は持っている」南アフリカを代表するジャズ・トランぺッター、ヒュー・マセケラと、アフロビートの創始者、トニー・アレン。長い時を経てようやくリスナーのもとに届けられた二人のレジェンドの邂逅から生まれた奇跡のようなアルバムが、また新たな形で蘇る。

輸入盤CD


輸入盤LP


【収録曲】
D1:ORIGINAL ALBUM
01. Robbers, Thugs and Muggers (O'Galajani)
02. Agbada Bougou
03. Coconut Jam
04. Never (Lagos Never Gonna Be the Same)
05. Slow Bones
06. Jabulani (Rejoice, Here Comes Tony)
07. Obama Shuffle Strut Blues
08. We've Landed

CD2: BONUS DISC
01. Robbers, Thugs and Muggers (O'Galajani) (Cool Cats Mix)
02. Agbada Bougou (Cool Cats Mix)
03. Coconut Jam (Cool Cats Mix)
04. Never (Lagos Never Gonna Be the Same) (Cool Cats Mix)
05. Slow Bones (Cool Cats Mix)
06. Jabulani (Rejoice, Here Comes Tony) (Cool Cats Mix)
07. Obama Shuffle Strut Blues (Cool Cats Mix)
08. We've Landed (Cool Cats Mix)


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