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コンチェルト・シロッコによるマッシミリアーノ・ネーリ:様々な楽器のためのソナタ集


[Outhere Music 公式チャンネルより]

コレッリ登場前のイタリアに花咲いた、驚くべきバロック・オーケストラ!

古楽奏者・研究者育成の世界的拠点バーゼル・スコラ・カントルムで研鑽を重ねた気鋭奏者が集うコンチェルト・シロッコとヴォーチェス・スアーヴェスは、イタリアのARCANAレーベルへの録音を通じてクローチェ、ベルナルディ、ピッキといった知られざる17世紀イタリアの作曲家たちを続々発掘、その優れた実績の再評価に寄与してきました。
これほどの結束力と専門性を兼ね備えた17世紀音楽の演奏団体は決して多くはありませんが、今回のアルバムも既存盤全てと同じく、各楽器の個性がきわだつ小編成作品から、当時の演奏作法に通じた弦・管・鍵盤の名手が何人もいなくては実現不可能な大編成の充実作まで収録。

巨匠モンテヴェルディ亡き後、歌劇作曲家カヴァッリが人気を誇った17世紀中盤のヴェネツィアで活躍したネーリの作品は、この“水の都”で器楽芸術が最初に発展した時代の面影を残しながらも、端正な気品を感じさせる整った曲構成が18世紀の音楽をも予感させ、12声部にも及ぶ大規模な合奏曲はヴィラールトやガブリエーリの複合唱形式にも、バロック後期のコレッリやヴィヴァルディの合奏協奏曲にも通じる音使いが聴かれ興趣が尽きません。
小編成の作品も声楽・器楽共にコントラスト鮮やかな展開が聴き手を飽きさせず、生前のネーリがドイツ語圏や遠くスウェーデンまで名声を轟かせていたことを裏付けてあまりある面白さ。
バーゼルの名手たちの妙技に聴き惚れながら、知られざるバロック中期の音楽世界に思いを馳せたい1枚です。研究に基づき、弦楽器などと管楽器はほぼ全音違うピッチを採用しており、管楽器が移調して演奏することで解決されています。
(ナクソス・ジャパン)

【曲目】
マッシミリアーノ・ネーリ(1620頃-1670以降):様々な楽器のためのソナタ集
1. Sonata Decimaquinta à dodeci - Op. 2 第15ソナタ(12声のための)
2. Sonata Prima à trè - Op. 2 第1ソナタ(3声のための)
3. Salve Virgo benignissima めでたし、至福の乙女
4. Sonata Undecima à nove - Op. 2 第11ソナタ(9声のための)
5. Sonata Seconda à 4 - Op. 1 第2ソナタ(4声のための)
6. Sonata Prima à 4 - Op. 1 第1ソナタ(4声のための)
7. Liebster Jesu 最愛のイエスよ [カテリーナ・ジアーニ(1630-1673以降)作曲]
8. Sonata Decima à otto - Op. 2 第10ソナタ(8声のための)
9. Canzon Seconda à 4 - Op. 1 第2カンツォン(4声のための)
10. Sonata Terza à trè - Op. 2 第3ソナタ(3声のための)
11. Sonata Quinta à quatro - Op. 2 第5ソナタ(4声のための)
12. Sonata Seconda à trè - Op. 2 第2ソナタ(3声のための)
13. Ad charismata caelorum 魅惑の天に向けて
14. Sonata Decimaquarta à dodeci - Op. 2 第14ソナタ(12声のための)

【演奏】
コンチェルト・シロッコ(古楽器使用)
ジュリア・ジェニーニ(リコーダー、ドゥルツィアン、指揮)
編成: ヴァイオリン2、ヴィオラ2、ヴィオラ・ダ・ガンバ1、ヴィオローネ2、木管コルネット2、リコーダー3、サックバット3、ドゥルツィアン1、テオルボ2、オルガン、チェンバロ

ヴォーチェス・スアーヴェス(声楽アンサンブル)…3、7、13

ピッチ: A=415Hz(弦楽器&鍵盤楽器)/A=466Hz(管楽器)
調律: 1/4コンマ・ミーントーン

【録音】
2022年2月12-16日、ラントガストホーフ、ライエン(スイス北部バーゼル・ラントシャフト州)

収録時間: 76分


コンチェルト・シロッコ

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2023年03月09日 00:00