あの大人気シリーズが帰ってきた！あさのあつこ「NO.6」新章で14年ぶりに始まる紫苑とネズミの新たな戦い

「バッテリー」などで知られる作家・あさのあつこの近未来SF小説「NO.6」が、再び動き出した―。今年5月に14年ぶりとなる新シリーズ「NO.6再会」がスタートし、9月には続編「NO.6再会#2」が刊行。累計発行部数230万部を超える人気シリーズの復活は大きな話題に。SNSでの盛り上がりに加え、各種メディアでも広く取り上げられ、注目度はさらに高まりを見せている。

●ついに再会を果たす紫苑とネズミ、舞台は前作から2年後の社会

物語は、理想都市「NO.6」でエリートとして育った少年・紫苑と、体制に抗うテロリストの少年・ネズミが出会うことから始まる。徹底的に管理された都市で育った世間知らずの紫苑は、ネズミとの交流を通じて価値観を揺さぶられ、偽りの理想都市の崩壊を目指して行動していく。完璧に整備された都市が抱える矛盾、自由を求める者たちの抵抗、そして2人の関係性が複雑に絡み合うことで、単なる冒険譚にとどまらない深みを備えた物語となっている。

シリーズは小説のみならず、アニメ化、漫画化、ミュージカル化と幅広い展開を遂げてきた。とりわけ2011年放送のアニメ版では、梶裕貴や細谷佳正といった人気声優がキャスティングされ、映像作品としても強く印象づけている。さらに舞台化も果たし、メディアミックスを通じて世代を超えたファンを獲得してきたことも大きな特徴といえる。

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2011年刊行の最終巻で、ネズミが紫苑に「再会を、必ず。紫苑」と告げて姿を消す場面で締めくくられていた本作。その余韻は長くファンの心に残り続け、「彼らは再び出会えるのか」という問いが熱意をもって語られてきた。今回の新シリーズ発表によってSNS上には歓喜の声があふれ、「NO.6再会#1」の発売告知は即座にXでトレンド1位を獲得。長らく待ち続けた読者の期待の大きさを物語っていた。

新シリーズは、前シリーズから2年後の世界を舞台にしている。理想都市が崩壊したあとの社会で、紫苑とネズミが再び交錯し、未来を切り開く新たな戦いに挑む。すでに「NO.6再会#3」の刊行も決定しており、2026年春に発売予定と告知された。既刊全9巻と外伝「NO.6 beyond」は電子書籍でも読むことができ、新旧のファンにとって手に取りやすい環境も整えられている。

14年ぶりに動き出した「NO.6再会」は、単なる続編にとどまらず、理想と現実のせめぎ合いを新たな視点から描き出す作品となるだろう。紫苑とネズミの関係性が再びどのように描かれるのか、そして崩壊した都市のその後に何が待っているのか。物語の行方に大きな関心が寄せられている。

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