チョットイイデスカ? ジョンスペ旅の道連れアルバムを緊急チェック!
インタヴューが終わったとたん、「ランチタイム!」と、CDのキャリング・ケース からディスクを取りだし、なにやら古いブルースを聴き始めたジョン・スペンサー。 割り箸を巧みに操りながら弁当をもくもくとたいらげる彼に、おそるおそる〈キャリ ング・ケースの中身を見ても?〉と切り出せば、しかめ面しながらもオーケイが出た (ホッ)! ということで〈ジョンスペ旅のお供CD〉、そのほんの一部をここでご紹 介。
まずチェックしたいのが同時代のアーティストもの。果たしてジョンスペのライバ ルとは? 最初に発見したのはフレイミング・リップス『The Soft Bulletin』、それ からクアージ『The Sword Of God』と、どちらも荒々しさのなかに美しさを核として 持ったバンドだけに、繊細なジョンのハートに触れるような照れ臭さあり。かと思え ばジェイムズ・ブラウン『Live At The Apollo 2』なんていう、まさに!なものも。 ルーツものでいけばエクセロのブルース・コンピ『Dark Clouds Rollin'』や、意外 なところでレゲエ・インスト集『Trojan Instrumentals Box Set』なんてリラックス ・グッズがあったりもして、ほんのり旅色。でも、感慨深かったのはボブ・ディラン 『Time Out Of Mind』。王道にありながらも新鮮さを忘れないディランの感覚こそ、 ジョンの新作に共通するものだと思う。
ブルース・クラシックス・コンピ『Dark Clouds Rollin'』(Excello)
カテゴリ : インタビューファイル
掲載: 2002年05月09日 18:00
更新: 2003年03月07日 16:50
ソース: 『bounce』 230号(2002/3/25)
文/bounce編集部