インタビュー

Vincent Gallo(3)

もうひとつの音楽活動

 彼が(日本以外では)地元のクラブぐらいでしかライブをやっていないというバニーというバンドが、「バッファロー'66」のサウンドトラック以外で唯一ここ最近の音楽活動なのだが、ソロと共同作業では何が違うのだろうか?

「ソロとバンドとでの創作過程や動機はまったく異なるものだったよ。当時、俳優のルーカス・ハースが俺の家に住んでいたんだ。ルーカスも音楽が好きで自分でもプレイするから、いっしょにプレイし始めたんだ。それでルーカスも参加できるようなスタイルに自分の音楽スタイルを変えていったんだ。ルーカスはビートルズしか聴かないような、ストレートな音楽ファンなんだ。で、ふたりでいっしょに歌えるような曲を作り始めた。バニーはもともと俺ひとりのプロジェクトになるはずだったんだけど、ちょうど始めようとした時期にルーカスに出会ったから、突然ふたりでやろう、ということになったんだ。ルーカスはすごく貧乏な時期があったんだけど、ちょうど日本ツアーの話が舞い込んできて、1ケ月ぐらい練習して日本に行ったんだ。3回ぐらいライブしたかな。でも、その日本ツアーはルーカスの貧乏脱出作戦のためにおこなったようなものだったんだ。だから、友情だけが動機となっていたようなプロジェクトだったんだけど、日本ツアー以来、ルーカスとは一度もいっしょにプレイしていないんだ。ルーカスはいま、スティーヴン・ドーフというバカな役者といっしょにバンドを組んでいるよ。彼らはビートルズの捨て曲のようなひどい音楽をやっているよ」。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2002年05月09日 14:00

更新: 2003年03月07日 18:04

ソース: 『bounce』 224号(2001/8/25)

文/荏開津 広

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